ニキビに効果的なアビクリア | 特徴やダウンタイムについて紹介
アビクリアは、ニキビでお悩みの方に注目されているレーザー治療です。アメリカFDA(食品医薬品局)に承認されたニキビ専用の医療機器で、ニキビの原因に直接働きかけます。
本記事では、アビクリアのニキビへの効果、施術回数、ダウンタイム、他のレーザー治療との違いについて詳しく解説します。ぜひ、最後までご覧ください。
アビクリアとは
アビクリア(AviClear)とは、アメリカのキュテラ社がニキビ治療のために開発したレーザー治療機器です。[1] 1726nmの波長を使用し、皮膚の深部にある皮脂腺を標的にする新しいアプローチを実現しました。
以下のような方におすすめです。
- ニキビに悩んでいるあらゆる年代の方
- 外用薬や内服薬で効果が得られなかった方
- 肌を傷つけず根本からニキビを治療したい方
- 日常生活への影響を抑えたい方
- イソトレチノイン内服に抵抗がある方
アビクリアのニキビへの効果
アビクリアは、皮脂分泌を抑制することで、ニキビの原因を根本から改善します。研究によると、アビクリアは皮脂腺を縮小させる作用があり、炎症性ニキビや黒ニキビ、白ニキビに幅広く対応可能と報告されています。[2]
他の研究でも、アビクリアにより皮脂分泌が顕著に減少し、赤く腫れたニキビなどの炎症性病変が大幅に減少したことが確認されました。[3]
アビクリアは、従来の治療では効果が見られなかった中等度から重度のニキビにも対応できる点が評価されています。
アビクリアは何回くらいの治療でニキビに効果が出る?
アビクリアは、1ヶ月に1回の治療を3回行うことが推奨されています。3回の治療を終えると、長期にわたるニキビへの効果が期待できます。
ある研究によると、アビクリアによる治療を3回受けた患者の87%がニキビの大幅な改善を実感し、半年後も効果が持続していることが報告されました。[4]
アビクリアのニキビ治療におけるダウンタイム
アビクリアの治療後、日常生活への影響はほとんどありません。治療直後に軽い赤みや腫れが見られる場合もありますが、数時間から1日程度で消えることがほとんどです。
研究結果でも軽微な副作用のみで重篤な副作用は確認されず、多くの患者が高い満足度を示したことがわかっています。[3] 治療翌日からメイクも可能なため仕事にも支障がなく、忙しい方にも向いています。
ただし、治療後は以下のようなケアが必要です。
- 紫外線対策:SPF30+の日焼け止めを少なくとも1日1回塗り、外出時は1時間半おきぐらいにこまめに塗り直す
- 保湿ケア:肌にやさしい保湿剤で1日2回ケアする(治療後7〜10日後には、通常のスキンケアを再開可能)
また、炎症後再燃を防ぐため、治療後1〜2日は熱いお風呂やサウナは避け、激しい運動は控えるようにしましょう。
アビクリアは肌にダメージが少なく、他のレーザー治療に見られるダウンタイムがない点が大きな魅力です。
アビクリアと他のレーザー治療との違い
アビクリアは、ニキビの原因となる皮脂腺に直接働きかける1726nmの波長を使用していることが特徴です。[5] 皮脂の分泌を抑え、ニキビを長期的に減少させる効果が期待できます。一方、他のレーザー治療は、以下のような目的で使用されます。
- フラクショナルレーザー:肌の凸凹を改善し、肌の再生を促す
- Qスイッチルビーレーザー:ニキビ跡の色素沈着を改善する
アビクリアはニキビ自体を減らすための治療であり、従来のレーザー治療は主にニキビ跡を改善する目的で使用されることが大きな違いです。
目的によって選択肢も異なるため、患者さまの肌の状態に応じて治療法を選ぶことが重要です。ニキビでお悩みの方は、まずは皮膚科専門医に相談しましょう。
渋谷駅前おおしま皮膚科におけるニキビ治療の特徴
当院では、国内でいち早くアビクリアの正式導入が決定。2025年2月初旬から予約が開始され、中旬から治療をスタートしています。
ニキビ治療の経験豊富な皮膚科専門医が一人ひとりの肌質やニキビの状態を丁寧に診察します。治療前後のスキンケアのアドバイスや、継続的なアフターサービスを通じて、長期的に肌の改善をサポートします。
渋谷駅徒歩1分という便利な立地に加え、平日夜間や土日も診療可能な柔軟な体制で忙しい方でも通院しやすい環境が整っていることも特徴です。
アビクリアによるニキビ治療については「アビクリア/AviClear(ニキビレーザー治療)」でも詳しく解説しています。こちらもぜひ参考にご覧ください。
アビクリアの費用
アビクリアは、公的保険が適用されない自由診療です。
全顔 | ¥88,000(税込¥96,800) |
前額 | ¥62,000(税込¥68,200) |
鼻 | ¥28,000(税込¥30,800) |
顎 | ¥40,000(税込¥44,800) |
鼻+頬または顎+頬または鼻+前額 | ¥62,000(税込¥68,200) |
鼻+頬+顎 | ¥78,000(税込¥85,800) |
4cm四方(鼻以外・16㎠以内) | ¥22,000(税込¥24,200) |
アビクリアの副作用と注意点
アビクリアの副作用と注意点について解説します。
副作用
アビクリア治療後に生じる可能性のある副作用には以下のようなものがあります。
- 赤み
- 腫れ
- むくみ
- 熱傷
- 乾燥・かゆみ
- 炎症性ニキビの再燃
- 色素沈着
熱傷や色素沈着はまれです。乾燥やかゆみは、治療後4週間まで感じる方もいます。
またアビクリアでは、改善する前に一時的にニキビの症状が悪化する可能性があります。これは、多くの方にみられる症状です。治療後1週間以上経過してから発生することが多く、数週間続く場合もあります。
注意事項
治療前の注意点
- 直近6カ月以内にイソトレチノインを使用したことがある場合は必ず事前に医師に相談してください
- 治療前の3〜5日間は以下のような皮膚刺激を避けてください:
- トレチノイン、過酸化ベンゾイル、グリコール酸、サリチル酸、ビタミンC、アスコルビン酸、収れん剤などを含有する製品
- 治療前の4週間は日焼け、セルフタナー(セルフタンニング、日焼けしたように見せる化粧品)を使用しないでください
- 前回の予約時から健康状態や服用している薬に変更があった場合は医師に相談してください
- ヘルペスの既往がある場合、治療前に抗ウイルス薬の処方を要する可能性があります
- 特に男性は、治療部位の余分な毛髪を事前に綺麗に剃っておく必要がある場合があります
- アセトンアレルギーの方は施術ができません
- 治療希望部位に傷がある場合、その部位の照射は避けてください
治療後の注意点
- 治療の翌日から毎日日焼け止めを塗り、こまめに塗り直してください
- 治療期間中は、直射日光への露出を最小限にしてください
- ほとんどの患者さんは、治療後に1日程度治療部位に軽い赤みが生じます
- 治療後、1時間から2日程度、治療部位が腫れる場合があります
- 治療の翌朝から、刺激の少ない洗顔料で洗顔し、保湿剤を使用(7〜10日程度)し、その後通常のスキンケアを再開できます
- 約半数の方は、1回またはすべての治療後に炎症の一時的な再燃を経験する可能性があります
- ニキビ肌用のノンコメドジェニックメイクなら使用しても問題ありません
- 治療後1〜2日間は熱い浴槽やサウナなどの熱を避けてください
- 治療後24時間は発汗の可能性がある運動や活動を制限してください
- 治療後7〜10日間は以下のような皮膚刺激を避けてください:
- トレチノイン、レチノール、過酸化ベンゾイル、グリコール酸、サリチル酸、ビタミンC・アスコルビン酸、収れん剤等を含む製品
- 治療後1〜2週間は、ワックスや脱毛など肌に刺激を与えるような施術は避けてください
アビクリアに関するよくある質問
Q: アビクリアはいつ日本に導入されますか?
日本では当院が国内最速、2025年2月より治療をスタートしています。当院は、開発元であるアメリカのキュテラ社よりパイロットスタディを行うクリニックに選出されました。日本人に対する効果検証のため、2023年から1年以上モニター治療を行ってきた実績があります。
アビクリアによるニキビ治療なら渋谷駅前おおしま皮膚科へご相談ください
アビクリアは、ニキビの根本原因にアプローチするニキビ専用に開発されたレーザー治療です。皮脂腺に直接作用することで、従来の治療では十分な改善が見られなかった中等度から重度のニキビにも対応可能です。ダウンタイムが短く、日常生活への影響もほとんどありません。
渋谷駅前おおしま皮膚科では、2025年2月にアビクリアを導入しています。アビクリアによるニキビ治療をお考えの方は、当院までお気軽にご相談ください。
【参考文献】
[1]キュテラ社「製品:アビクリア」
https://cutera.com/us-en/products/aviclear/#about-aviclear
[2]Bittar, J., Hooper, P., & Dover, J. S. (2024). 1726 nm Lasers for the Treatment of Acne Vulgaris.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38271552/
[3]Manuskiatti, W., Wongdama, S., et al. (2024). Long‐term efficacy and safety of nonablative monopolar radiofrequency in the treatment of moderate to severe acne vulgaris. Lasers in Surgery and Medicine.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38221810/
[4]Schulz, A. (2023). Akne vulgaris: Neue Studie bestätigt Wirksamkeit und Sicherheit der Lasertherapie. Kompass Dermatologie.
https://karger.com/kkd/article/11/4/220/868415/Akne-vulgaris-Neue-Studie-bestatigt-Wirksamkeit
[5]Jaalouk, D., Pulumati, S., & Nguyen, T. (2024). The impact of energy-based devices on sebum in acne vulgaris: A systematic review. Lasers in Surgery and Medicine.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39129257/