サクセンダの副作用には何がある?対処法や注意点もあわせて解説
GLP-1作動薬のサクセンダは、日本では承認されていませんが、アメリカでは肥満治療薬として承認されている薬です。そのため、副作用が心配だったり調べてもよくわからなかったりするかもしれません。
「サクセンダがダイエットにいいと聞いたことがあるけど、副作用が怖い」「サクセンダってキツい薬なの?」と不安な方もいるでしょう。
この記事では、サクセンダの副作用にどのような症状があるのかや副作用の対処法、サクセンダを使用するにあたって知っておきたい注意点もあわせて解説します。
サクセンダが気になっているけれど副作用が不安で使用を迷っている方は、ぜひ最後までお読みくださいね。
サクセンダの副作用には何がある?
サクセンダはGLP-1作動薬とよばれる薬の一つであり、体重減少などダイエット効果が期待されている薬です。ここでは、サクセンダの副作用にどのような症状があるかを解説します。
よくみられる副作用の症状
サクセンダの副作用としてよくみられる症状は、吐き気です。吐き気は治療開始初期に強く感じることがあるものの、継続することで徐々に治まる傾向があります。
吐き気の他には、以下の症状が副作用としてよくみられます。
- 下痢や便秘
- おう吐
- 消化不良
- 腹痛
症状は一時的で軽いことが多いです。治療を中止するほど重篤な状態になることは、ほぼありません。
また、低血糖が起こる可能性もあります。以下は低血糖の主な症状です。
- 手の震え
- 冷や汗
- 動悸
軽い低血糖であれば、糖分の多い食べもの(ラムネや飴など)や糖分の多いジュースなどをとることで症状は治まります。
サクセンダは注射剤であるため、注射部位の副作用もよくみられます。
- 注射部位の腫れ
- 赤み
予防として、注射する場所を2〜3センチずつずらし、毎日同じところに打たないようにすると良いと言われています。
他にサクセンダを使用してみられる副作用には、下記の症状も報告されています。
- 倦怠感
- 味覚障害
- めまい など
いずれも使用初期3ヶ月以内に多くみられ、治療せず自然に軽快することがほとどです。[1][2]
まれにみられる副作用の症状
一方、まれではありますが、以下のような重篤な副作用が報告されることがあります。[2]
- 急性膵炎:
持続的な強い腹痛や背中の痛み、嘔吐を伴います。膵炎が疑われる場合はすぐに使用を中止し、医療機関を受診してください。
- 急性胆のう疾患(胆石症、胆のう炎、胆汁うっ滞性黄疸):
急速な体重減少は胆石症のリスクを高める可能性があります。
- 腎機能障害:
ひどい吐き気や嘔吐、下痢が続く。通常は中止後に回復する場合が多いですが、腎機能障害のある方は特に注意が必要です。1種類以上の薬剤を投与された患者で発生したとの報告があります。
- 心拍数増加:
安静時に動悸や心拍数の増加が報告されています。服用中に安静時の心拍数が持続的に増加した場合は使用を中止する。
- 激しい気分の落ち込み:
ごくまれに激しい気分の落ち込みや異常行動が報告されています。うつ病などの精神疾患の既往がある方や、使用中に気分が著しく沈むなどあれば、すぐ医療機関へご相談ください。
上記の中でも、急性膵炎や急性胆のう疾患、腎機能障害はサクセンダに限らず、他のGLP-1作動薬でも報告されています。
副作用が出たときの対処法
サクセンダを使用していて、副作用が出たときの対処法を以下の表にまとめました。
よくみられる副作用
症状 | 対処法 |
吐き気、下痢、便秘、おう吐、消化不良、腹痛などの胃腸症状 | 徐々に軽減することが多いため様子見で良いひどくなるようであればすぐに受診する |
倦怠感、味覚障害、めまい | 徐々に軽減することが多いため様子見で良いひどくなるようであればすぐに受診する |
低血糖(手の震え冷や汗、動悸など) | ラムネや飴、糖分を多く含むジュースなどをすぐに摂取 |
注射部位の腫れ、赤み | 硬くなってしまったところを避けて注射注射部位は前回の注射した部位より2〜3センチずらす数週間で消えることが多い |
以下のまれにみられる重篤な副作用が出た場合は、基本的に直ちに中止して再投与は行いません。
- 急性膵炎
- 急性胆嚢疾患(胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸)
- 腎機能障害
- 心拍数の増加
- 激しい気分の落ち込み、異常行動
気になる症状があったり、少しでも症状に心当たりがあればすぐ医療機関を受診しましょう。
サクセンダの使い方と注意点
副作用の症状やサクセンダの正しい使い方、注意点を知っているだけでいくらか予防できます。副作用防止のためにも、知っておいてほしいサクセンダの注意点について解説します。
サクセンダの使い方
サクセンダは1日1回、お腹や太もも、上腕いずれかに自己注射するタイプの薬です。
初めは0.6mgから開始し、医師の指示に従って徐々に増量します。
サクセンダの使い方
- 注射器を消毒して針をセット
おおしま皮膚科では消毒綿と針はセットでお渡しします。
- 空打ち
針の先から薬液が出ていることを確認してください。
- 投与量セット
指示されている量にセットします。
- お腹、前太もも、上腕のいずれかに注射
皮膚に対してまっすぐ針を刺します。
- 注射後はすぐに引き抜かず、ボタンを押したままゆっくり6秒数えてから抜く。
- 注射針を取り外す。
使い終わった針は家庭ゴミとして廃棄できません。クリニックの指示通りの方法で廃棄しましょう。[2]
サクセンダを使用するときの注意点
サクセンダを使用するときの注意点について、下記の表にまとめました。保管方法や使い方、他の薬との併用などに注意が必要なため、必ず医療機関を受診しましょう。
サクセンダ使用時の注意点[2]
保管 | 未使用品の保管は冷所(2〜8℃)使用中の保管は室温(1〜30℃) |
使い方 | 使用前に必ず空打ちを行う注射後はすぐに引き抜かず6秒待つ |
注射部位 | 毎回違う部位に注射する |
廃棄 | 針は家庭ゴミで捨てない針の使い回しは絶対に行わない(感染症のリスク) |
他の薬との併用 | 他のGLP-1と併用しない(副作用が起きやすい) |
定期的な受診 | 重篤な副作用を見逃さないため、定期的に医療機関を受診する |
禁忌と注意してほしい方
サクセンダを使用するにあたって禁忌となる疾患や、特に注意してほしい方について解説します。
以下の条件に当てはまる方は禁忌になります。[2]
- 甲状腺髄様癌(MTC)の既往歴または家族歴のある患者
- 多発性内分泌腫瘍症候群2型(MEN2)の患者
- 妊婦
また禁忌ではありませんが、特に注意して使用してほしい方は以下のとおりです。[2]
- 腹部手術の既往又は腸閉塞の既往のある患者
- 不規則な食事(極端に食事量の少ない方)
- 激しい筋肉運動
- 過度のアルコール摂取者
上記に該当する方は、副作用が起こりやすいため注意が必要です。気になる場合は、必ず医師に相談しましょう。
サクセンダのダイエット効果
サクセンダは、食欲抑制作用や消化を遅らせて満腹感を持続させる作用を持ちます。それにより食事量が減るため、体重が落ちる仕組みです。[2][3]
ある研究では、体重だけでなくウエストのサイズダウンも確認されています。効果が実感できるまでには個人差がありますが、1回3mg使用した例では使い始めて2週目から体重が落ち始めたことがわかっています。[4][5]
サクセンダの使用がおすすめな方
特にサクセンダがおすすめな方は以下のとおりです。
- 細かく用量調節がしたい方
- 効果が早めに出したい方
- 副作用が心配な方
サクセンダは 0.6mgからスタートし、必要に応じて徐々に用量を増やします。最大用量は1回3.0mgまで使用できます。同じ成分のビクトーザと比べて、細かい用量調整がしやすいです。
また、サクセンダは有効成分の濃度が体の中で一定になる時間が比較的早い薬であり、中止後に体の中から抜けていく時間も短いです。効果が出るまでの時間や、中止した後に副作用の症状が治まるまでの時間が他の薬と比べて短いと考えられます。
おおしま皮膚科のダイエット治療
渋谷駅前おおしま皮膚科のダイエット治療の特徴や流れ、費用について解説します。
当院のダイエット治療の特徴
当院では「終わりのあるダイエット」を目指し、一人ひとりの目標や状況に合わせて患者さまと一緒に治療計画を立てています。
薬の購入に、サブスクリプションや購入回数の縛りなどはありません。個々の治療計画に応じて必要な分だけ購入できる、続けやすくわかりやすい料金体系となっています。
また、当院は初診でもオンラインでの診察が可能です。直接来院かオンライン診療、どちらを選んでいただいても診察料は同じです。
遠方に住んでいる方や忙しくてなかなか受診できない方でも、オンライン診療を利用することで治療を行えます。
治療の流れ
当院における、ダイエット治療の流れは以下のとおりです。
- 来院またはオンラインにて診察
今の状態やダイエットの目的を確認し、一人ひとりに合う薬を患者さまと相談しながら決定します。終わりのあるダイエットを目指し、個別の治療計画を立てています。
- 薬剤の購入と受け取り
必要な薬剤を購入します。オンラインの場合、GLP-1などの注射製剤は品質保持のためクール便で配送します。
- フォローアップ
副作用の有無や体調変化を確認するため、定期的に診察を行います。無理なく治療が続けられるよう、継続的なフォローアップを行っています。
費用
当院では定期購入などの縛りや購入回数の縛りもありません。都度払いで無理なく継続していただける料金体系になっています。
購入本数も、そのときの体調などによって変更が可能です。診察料や配送料は定額制となっています。そのため、まとめて複数購入しても配送料は上がりません。
サクセンダ使用時にかかる費用
以下の治療は、公的医療保険が適用されない自由診療(自費)です。
お薬代
サクセンダ 18mg 1本(針・消毒綿1か月分付き) | ¥13,800(税込¥15,180) |
オンライン診療でご購入の場合
郵送料クール宅配便(品質保持のため) | ¥2,000(税込¥2,200) |
診察料 | ¥1,000(税込¥1,100) |
直接ご来院の場合
診察料 | ¥1,000(税込¥1,100) |
サクセンダの副作用に関するよくある質問
サクセンダの副作用に関するよくある質問にお答えします。
サクセンダの副作用はきついですか?
サクセンダでよくみられる副作用の吐き気や下痢などは、症状自体は軽いことが多いです。使い始めの時期にみられる一時的な症状で、多くの方は徐々に治まってきます。
サクセンダのデメリットは?
自分で注射するタイプの製剤であるため、針の取り付けや操作が飲み薬と比較すると複雑に感じるかもしれません。ただし、一度覚えるとそれほど難しくはありません。医師の指導のもと適切に使用すれば、ダイエット効果が期待できる薬です。
サクセンダを打った後、どんな症状が出る?
初期に吐き気や下痢、便秘、めまいなどが出ることがありますが、徐々に治まる場合が多いです。重篤な症状が疑われる場合は、すぐに使用を中止して受診してください。
サクセンダの副作用が心配ならお悩みなら渋谷駅前おおしま皮膚科へ相談を
サクセンダは副作用として吐き気がよくみられます。他には下痢や便秘、低血糖なども多いです。これらの症状は、サクセンダに限らずGLP-1作動薬ではどれも副作用としてみられる可能性があります。またこれらの症状は使用初期の一時的な症状であり、自然と軽快していく方も多いです。
ごくまれにですが、重篤な副作用として急性膵炎や胆のう疾患、激しい気分の落ち込みなどの報告があります。この場合はすぐ中止し、医療機関を受診しましょう。うつ病などの既往がある方は特に注意が必要です。
サクセンダを続けるためには、様子見で良い副作用と重篤な副作用の違いを把握しておきましょう。副作用への対処法を知っておくことも大切です。
渋谷駅前おおしま皮膚科では、患者さまが無理なくダイエット治療をつづけていただけるよう一人ひとり丁寧にヒアリングを行っています。副作用が心配でダイエット治療に踏み出せない、自分にあう薬がわからない……など心配ごとがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
サクセンダについて
未承認医薬品等(異なる目的での使用) | サクセンダは、医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医薬品です。 |
入手経路等 | 当院で使用しているサクセンダはノボノルディスクファーマ社で製造されたものを当院で個人輸入しています。 |
国内の承認医薬品の有無 | リラグルチドを一般名とする医薬品は、国内では2型糖尿病の効能・効果で承認されておりますが、承認されている効能・効果及び用法・用量と当院での使用目的・方法は異なります。 |
諸外国における安全性などに係る情報 | 米国FDAやEMA (欧州医薬品庁)において肥満治療薬として承認されています。 |
参考
[2]Label: SAXENDA- liraglutide injection, solution
[5]Saxenda® (liraglutide) Injection 3 mg Clinical Trials for Weight Loss Results