Vビームは何を選べばいい?VビームプリマとVビーム2の効果の違い

「VビームプリマとVビーム2の効果に違いはある?」「ダウンタイムが少ないのはどっち?」など、気になっている方もいるかもしれません。

Vビームプリマ(Vbeam Prima)」は2020年に登場したVビームの新しい機種です。
今回は、VビームプリマとVビーム2の効果や性能の違い、ダウンタイムなどについてご説明します。

赤ら顔、赤アザとは

赤ら顔

赤ら顔は、なんらかの原因により毛細血管が拡張し、肌表面に赤みが出現している状態です。
顔面の中でも、特に鼻や頬周辺に赤みがあらわれます。

寒暖差、アルコール、加齢、妊娠、皮膚の薄さなどが関係しているといわれています。
内服薬や外用薬で治療しますが、血管をターゲットとするため、レーザー治療が有効とされています。

赤アザ(血管腫)

赤アザは、血管の増殖や増大によって生じることがあります。

生まれつきあるアザや成長とともに生じるアザなど発生時期は異なり、平坦なものや盛り上がっているものなど、さまざまなタイプがあります。
乳児血管腫や単純性血管腫などがあり、Vビームでは保険適用となる疾患です。

Vビームはこんな方におすすめ

  • 赤ら顔、赤アザを改善したい
  • 色素沈着を起こしたニキビ跡がある
  • 肌にハリ・ツヤがほしい

Vビーム2とは

Vビーム2は595nmの波長をもち、ヘモグロビンへの吸収率が高い色素レーザーです。

正常組織を破壊することなく、血管腫だけを破壊することが可能です。
照射時に冷却ガスが噴射されることにより、表皮へのダメージを抑え、痛みの軽減につながります。

毛細血管が密集している部分にVビーム2を照射すると、レーザーの光エネルギーを吸収することで熱変換され、異常増殖している血管が破壊されます。

Vビーム2はパルス幅を調整でき、血管の状態に合わせて照射時間を変更できます。

Vビームプリマとは

Vビームプリマは595nmの波長をもつ色素レーザーです。

ヘモグロビンへの吸収率が高く、異常な血管のみに選択的に反応します。
直径3mm~最大15mmの口径で照射できるため、同一の面積への照射では施術時間がより短いことが特徴です。

また皮膚の深くまで達しやすく、Vビーム2ではアプローチの難しかった病変部にもレーザーを照射できます。
またレーザー照射直前に冷却ガスを噴射することで皮膚を保護し、痛みの軽減につながります。

VビームプリマのVビーム2との違い

Vビーム2は2016年に登場したモデル、Vビームプリマは2020年に登場した新しいモデルです。
両機種の大きな違いは、主に以下の4つがあげられます。

短時間の施術が可能

Vビームプリマは、直径3mm~最大15mmサイズの口径で照射可能なため、同じ面積に照射した場合にかかる照射スピードが早くなり、Vビーム2と比較してより短い時間で施術が完了できます。

 深い血管まで治療できる

従来モデルのVビーム2よりも口径が大きくなったことから、肌の奥深くまでエネルギーが届き、深部にある血管にもアプローチ可能となっています。

肌の深くまで届く分、フルエンスを下げて照射でき、皮膚表面へのダメージの軽減につながります。
また最大フルエンスがVビーム2よりも高く、Vビームプリマで治療した場合、より高い効果が期待できます。

口径が調整可能

Vビーム2のスポット径は、5,7,10,12mmと定まっていました。
Vビームプリマの場合は、直径3mm~15mm幅の間で、0.5mm間隔で調整可能なため、照射部位の大きさによって細かく微調整できます。

 照射待ちの時間が少ない

Vビームプリマは電源を入れてから立ち上がりの時間がVビーム2では約20分、Vビームプリマの場合は約10~15分と短くなっています。

当院では両機種の違いや、Vビーム2の効果が不十分な症例、効果に伸び悩む症例もあったことから、現在はVビーム2から切り替えてVビームプリマを使用しています。

施術回数の目安

<保険適用>

単純性血管腫(赤あざ) 5回以上
苺状血管腫(赤あざ)5回以上
毛細血管拡張症(あから顔)2~3回

<保険適用外>

尋常性疣贅2~3回
赤ニキビ、ニキビ跡の赤み5回以上
赤色瘢痕、ケロイドの赤み5回以上
老人性血管腫(さくらんぼ状血管腫)基本1回。サイズにより2回
肌の若返り(小じわ、しみ、くすみ)3~4週間ごとに5回以上(定期的)

※単純性血管腫、乳児血管腫、毛細血管拡張症は保険適用です。
※上記疾患以外は、自由診療(自費診療)となります。

施術の流れ

1.カウンセリング・診察

患者さまのお肌の状態を確認し、Vビームレーザーが施術可能かどうか、施術の必要性などを総合的に判断いたします。
気になることや不安な点がある場合には、お気軽にご相談ください。

2.施術

洗顔やクレンジングでメイクを落としていただきます。
目にゴーグルを装着し、Vビームを照射します。

照射中は輪ゴムで弾かれたような痛みがあります。
施術時間は5~10分程度です。

3.アフターケア

照射後は肌の赤みや痛みが出る場合があります。
お肌のクーリング後、軟膏を塗る場合があります。

当日から洗顔やメイクが可能です。
施術部分への刺激は避け、紫外線対策を行ってください。

Vビームのダウンタイム

Vビーム2、Vビームプリマの効果や経過には個人差があります。
またダウンタイムには、以下のようなものがあります。
メイクや洗顔、入浴は当日より可能です。

赤み、痛み

施術後~2日間は、肌の赤みやヒリヒリ感が出ることがあります。
痛みや赤みが続く場合は、保冷剤などを使ってクーリングすると症状が軽減できます。
炎症を静める外用薬を処方することもあります。

腫れ

1週間程度、照射部位の腫れが続く場合があります。

内出血

目のまわりや照射出力を高くした場合に内出血が起こることがあります。ほとんどの場合は1~2週間ほどで落ち着きます。

かさぶた、水疱

通常、かさぶたや水疱が生じることはほとんどありません。
ただし肌の赤み症状が強い場合や非常に強い照射をした場合に生じることがあります。

水疱ができてすぐに破れると炎症後色素沈着の治りが遅いことがあるため、アフターケアを十分に行いましょう。

炎症後色素沈着

日本人を含む東洋人は、レーザーの熱によって炎症後色素沈着が起こりやすい肌質といわれています。
体質によっては出現することはありますが、通常3~6ヵ月程度で落ち着きます。

禁忌

  • 妊娠中の方、授乳中の方
  • てんかん発作のある方
  • 日光過敏症の方

料金

<保険適用>

赤あざ/毛細血管拡張症約¥6,500~¥32,000

<自由診療>

Vビームフェイシャル250ショット 顔全体(看護師打ち)
※頬部のみ250ショットも可
¥9,000(税込¥9,900)
全顔(医師打ち)¥30,000(税込¥33,000)
前額部(医師打ち)¥10,500(税込¥11,550)
頬(医師打ち)¥12,000(税込¥13,200)
鼻(医師打ち)¥9,000(税込¥9,900)
顎(医師打ち)¥10,500(税込¥11,550)
Vビームレーザー 3ショット¥3,000(税込¥3,300)
(以後1ショット当たり追加) ¥1,000(税込¥1,100)
老人性血管腫(さくらんぼ状血管腫)1箇所¥3,000(税込¥3,300)
老人性血管腫(さくらんぼ状血管腫)2箇所以上1箇所につき¥2,000(税込¥2,200)

Vビーム治療に興味のある方は、渋谷駅前おおしま皮膚科へ

Vビームプリマは従来モデルのVビーム2と比較して、肌へのダメージが抑えられ、ダウンタイムが短くなっていることが特徴です。

当院ではVビーム2を日本赤十字社医療センターへ寄付し、Vビーム2から切り替え、Vビームプリマを採用しています。

赤ら顔や赤アザをはじめ、ニキビ跡や小じわを改善したい、肌のハリ・ツヤをアップしたいという方は、当院へお気軽にご相談ください。

【渋谷駅前おおしま皮膚科院長|大島昇 監修】


Vビームプリマ(Vbeam Prima)について

・未承認医薬品等(異なる目的での使用)

Vbeam Primaは、皮膚良性血管病変治療について国内で承認されています。
その他の治療については承認されていません。

・入手経路等

シネロン・キャンデラ社より入手しています。

・国内の承認医薬品等の有無

同一の成分・性能を有する、他の国内承認医薬品等はありません。

・諸外国における安全性等に係る情報

米国FDAにて承認されています。