フォシーガの副作用は?初期症状やダイエットにおける注意点を解説
「ダイエットにフォシーガを試してみたいけど副作用が心配」「フォシーガの副作用は危険?」など、フォシーガについて調べて不安になっていませんか?
フォシーガに限らず、副作用の程度や症状には個人差があります。絶対にどれかが起こるわけでもなく、また絶対に起こらないとも言い切れません。
ただし、副作用に気づくためのポイントを知らないまま飲み始めると、副作用を見逃し、悪化してしまう可能性もあります。フォシーガの服用を検討している場合は、初期症状や対策を知っておくことが大切です。
この記事ではフォシーガの副作用に気がつくために知っておきたい初期症状や、重大な副作用にならないための注意点を解説しています。
記事を読めば、副作用の初期症状や対策がわかるため、フォシーガを使用したダイエットへの不安が軽減されるでしょう。ぜひ最後まで読み、参考にしてくださいね。
フォシーガの副作用と初期症状
以下の症状は、フォシーガを飲むときに注意しておきたい重大な副作用です。
- 低血糖
- 性器・尿路の感染症
- 脱水
- ケトアシドーシス
- その他注意したい副作用
それぞれ詳しく解説します。
また「重大な副作用がでる=強い薬」ではありません。薬は個人の判断で使用せず、医師とよく相談し、診察を受けてから使用しましょう。
低血糖
フォシーガの副作用として、低血糖(血液中のブドウ糖が少なすぎる状態)が起こることがあります。フォシーガはほかの糖尿病治療薬と比べて低血糖が比較的起きにくい薬ですが、注意は必要です。
個人差はありますが、低血糖になると以下の症状がみられます。
- 手足のふるえ
- 冷や汗
- 顔が蒼白い
- 動悸
- 疲れやすい、不安感
上記のような症状が出た場合、ラムネやブドウ糖、砂糖を含む飴やジュースを摂取して血糖値をあげましょう。目安としてブドウ糖であれば1回約10gです。症状が回復しない場合は、すぐに医療機関を受診してください。
また食事がとれないときや、ほかのダイエット薬と併用する場合は低血糖のリスクが高まります。低血糖に備えて、飴などの血糖値をあげる食品を持ち歩くと良いでしょう。[1][2]
性器・尿路の感染症
性器感染症では腟カンジダ症、尿路感染症では膀胱炎などがあげられます。注意しておきたい初期症状は以下のとおりです。
- 排尿時の痛みや灼熱感
- 陰部のかゆみや痛み
- トイレが近い
- おりもののにおいが強くなる、色が変わる(女性の場合)
症状に心当たりがある場合は、早めに主治医へ相談しましょう。
尿路・性器感染症の治療が遅れると、腎盂腎炎(じんうじんえん)や会陰部の壊死性筋膜炎(えしせいきんまくえん:フルニエ壊疽)、敗血症(はいけつしょう)などの重篤な感染症に至る可能性があります。
ただし、このような重篤な副作用が起こる頻度はかなり低いとされています。過度に心配する必要はありませんが、次のような症状には注意が必要です。
- 寒気
- 発熱
- 脇腹や背中の痛み
- 関節や筋肉の痛み
- 陰部の圧痛、赤み、腫れ
これらの症状がみられた場合、重篤な感染症に移行している可能性があります。すぐに医療機関を受診しましょう。[1][2]
脱水
フォシーガを飲むと脱水症状があらわれる場合があります。フォシーガによって尿の量が増え、体から水分が失われやすくなるためです。
脱水による症状は、主に以下のとおりです。
- 疲れやすい
- めまいがする
- 食欲がない
脱水を予防するため、フォシーガ服用中はこまめな水分補給を心がけましょう。とくに、運動後や暑い時期は意識して水分をとる必要があります。
脱水症状を感じた場合は、無理をせず医療機関を受診しましょう。[1][2]
ケトアシドーシス
頻度は明確になっていませんが、フォシーガの重大な副作用としてケトアシドーシスがあります。
ケトアシドーシスは、血液中のケトン体と呼ばれる物質が異常に増加することで起こります。血液が酸性に傾き、意識障害などを引き起こすため、下記の初期症状がみられたらすぐ受診しましょう。
- 吐き気、おう吐
- 食欲がない
- 腹痛
- 激しいのどの渇き
- からだがだるい
- 息切れ
- 意識の低下
とくに以下の状況では、ケトアシドーシスを起こしやすくなるため注意が必要です。
- 過度な糖質摂取制限(炭水化物ダイエットなど)を行っているとき
- 飲酒をしたとき
- 過度な運動をしたとき
- 熱があるとき
- 下痢・おう吐などがある場合
- 食事がとれない場合
フォシーガ服用中に上記のような初期症状がみられた場合は、すぐに医療機関を受診してください。[1][2]
その他注意したい副作用
上記であげた以外に比較的よくみられる副作用には口渇や便秘、頻尿があります。これらはフォシーガのメカニズムによるものであり、比較的起こりやすいとも言われています。
陰部のかゆみもよくみられる副作用です。気になる場合は早めに医療機関に相談しましょう。[1][2]
フォシーガをダイエットに使用するときの注意点
フォシーガを使用したダイエットでの注意点は、主に以下の4つです。
- こまめに水分補給を行う
- 過度な糖質制限をしない
- トイレを我慢しない・清潔を保つ
- 医師の指示のもとで正しく服用する
なぜ注意しないといけないのかを理由も含め、解説します。
こまめに水分補給を行う
フォシーガを服用すると、尿の量が増えて脱水が起こりやすくなります。のどの渇きを感じていなくても、こまめに水分補給するように心がけましょう。
水分補給について、下記の飲み物は注意が必要です。[1][2]
- アルコールやコーヒー:利尿作用があるため水分補給にならない
- 糖分を多く含む清涼飲料水:血糖値の急激な上昇
水分補給には水やお茶など、ノンカフェインで糖分を多く含まない飲み物をこまめに摂取するようにします。トータルの水分量は1日1.2リットル程度(成人男性の場合)が目安とされています。[3]
スポーツドリンクは運動時などの一時的な水分・塩分補給に適しています。しかし、糖分が多く含まれているため日常的な水分補給には向いていません。[4]
水分補給のための飲み物は、状況によって使い分けるようにしましょう。
過度な糖質制限をしない
過度な糖質制限は、低血糖やケトアシドーシスのリスクが高まります。フォシーガは体内の余分な糖を外に出すため、糖質制限と近い状態になります。
糖質制限しすぎると副作用として低血糖が起こりやすくなるため、注意しましょう。[1][2]
トイレを我慢しない・清潔を保つ
フォシーガ服用中は、トイレを我慢しないようにしましょう。また排尿・排便の後は洗い流したりきれいに拭き取ったりして、清潔を保つことが大切です。
フォシーガの作用によって尿中に菌が繁殖しやすく、性器や尿路感染症のリスクが高まるためです。
感染症は治療が遅れると症状が悪化する可能性があります。気になる症状がある場合は早めに受診しましょう。[1][2]
医師の指示のもとで正しく服用する
フォシーガは、必ず医師の指示のもとで正しく使用しましょう。医師による診察や血液検査を受けることによって、副作用を早期に発見できます。
個人輸入や自己判断での使用は、自覚症状がないまま副作用が進む可能性があります。また、ほかの薬との併用で副作用のリスクが高まるため、個人の判断で使用せず、必ず医師の指示に従って使用しましょう。
フォシーガのダイエット効果
フォシーガによるダイエット効果は主に以下の2つです。
- 体重の減少
- 脂肪の代謝アップ
それぞれ詳しく解説します。
体重の減少
フォシーガは余分な糖を尿と一緒に体の外に出すことで、体重減少の効果が期待できます。1日約85gのブドウ糖を排出し、これは約340キロカロリーに相当します。
フォシーガは糖質制限ダイエットに近い働きをしていると言えるでしょう。[2]
脂肪の代謝アップ
フォシーガには脂肪の代謝をアップさせる効果も期待できます。フォシーガの服用によって、エネルギー源として脂肪が使われるためです。
フォシーガを使用すると、脂肪をため込みにくくなると言えるでしょう。[2]
フォシーガの効果について、詳しくはこちらもご覧ください。
フォシーガの効果はいつから?
フォシーガの糖を排出する作用は飲んだその日からみられ、約8〜12時間で体内から少しずつ減少していきます。約24時間で効果が消失するため、毎日決められた時間の服用が大切です。[2]
フォシーガのダイエット効果があらわれるまでの期間は個人差がありますが、服用開始してから24週間後に2〜3kg体重が減少したという報告があります。[5]
また食事の内容や運動習慣によって、効果のあらわれ方が異なる場合があります。
フォシーガに関するよくある質問
フォシーガに関するよくある質問をまとめました。
Q.フォシーガは危険ですか?
A.副作用のリスクはフォシーガに限った話ではありません。一概に危険とは言えないでしょう。フォシーガは医師の処方のもと、正しく服用すれば効果の期待できる薬です。個人輸入や自己判断での服用は絶対にやめましょう。
Q.フォシーガの副作用でだるさを感じるのはなぜ?
A.フォシーガの副作用として脱水症状や低血糖でだるさを感じる可能性があります。だるさを感じた場合は医師に相談しましょう。
Q.フォシーガは腎臓に負担をかけますか?
A.フォシーガは腎臓の保護作用を持ち、慢性腎臓病にも使われる薬です。ただし、腎機能が極端に落ちている方には負担になる可能性もあります。腎機能は血液検査でわかるため、血液検査をおこなっている病院で処方してもらうようにしましょう。[6]
フォシーガの料金
5mg 30錠 | ¥7,800(税込¥8,580) |
オンラインでご購入の場合
診察料 | ¥1,000(税込¥1,100) |
郵送料(フォシーガのみご購入) | ¥1,000(税込¥1,100) |
直接ご来院の場合
診察料 | ¥1,000(税込¥1,100) |
副作用が心配でフォシーガダイエットを悩んでいる方はおおしま皮膚科へ相談を
フォシーガでは副作用がいくつか報告されていますが、副作用がない薬はありません。注意しておきたい症状や副作用の初期症状、対策を知っておきましょう。
医療機関で診察や検査を受けていれば、万が一副作用が出た場合でも早めに気がつくことができます。薬を使ったダイエットを検討している場合は、必ず医療機関を受診して医師の指導のもとで正しく服用しましょう。
「副作用が不安」「使ってみたいけど心配」とフォシーガの使用を悩んでいる場合は渋谷駅前おおしま皮膚科までご相談ください。
「フォシーガについて」
未承認医薬品等
フォシーガは医薬品医療機器等法において、1型・2型糖尿病、慢性腎臓病、慢性心不全の効能・効果で承認されています。
しかし当院で行っている肥満治療目的の使用については国内で承認されていません。
入手経路等
国内の医薬品卸業者より仕入れています。
個人輸入された医薬品等の使用リスクに関する情報はリスクが潜む個人輸入をご確認ください。
個人輸入についての厚生労働省の注意喚起はこちらのページをご確認ください。
国内の承認医薬品等の有無
ダパグリフロジンを一般名とする医薬品は国内では糖尿病、慢性腎臓病、慢性心不全の効能・効果で承認されておりますが、承認されている効能・効果及び用法・用量と当院での使用目的・方法は異なります。
諸外国における安全性等に係る情報
なし
<参考文献>
[3]上下水道:「健康のため水を飲もう」推進運動 – 国土交通省
[4]嗜好飲料(アルコール飲料を除く) | e-ヘルスネット(厚生労働省)
[6]フォシーガ錠/添付文書