イソトレチノインで本当にニキビを治せる?効果と他のニキビ治療との違いとは?

なかなか治らないニキビにお悩みではありませんか?イソトレチノインは、従来の治療法では改善が難しい重度のニキビに対しても効果が期待できる内服薬です。

本記事では、イソトレチノインの効果や適応となる方、治療期間、注意すべき副作用、治療後のニキビ再発率、さらには他の治療薬との違いについても詳しく解説します。

渋谷駅前おおしま皮膚科が選ばれる3つの理由
①保険診療主体で医療連携機関が多数あり安心

最新の医療を学び、最善の医療を提供できるよう、努めています。また、疾患によっては、大学病院・総合病院と連携して治療します(東大病院をはじめ多数の大学病院の医療連携機関に登録されています)。

②平日は11時~19時30分、土日は9時~17時30分まで診療

渋谷駅前にあるため、アクセスがとても便利。お仕事や学校帰りに受診できるよう、夕方や土日も診察しています。

③年間22万人以上の来院実績

2023年度来院者数は、22万947人でした(注:2023年1月4日~2023年12月28日まで)。

イソトレチノインのニキビへの効果とは

イソトレチノインは、重度のニキビ治療において効果的な内服薬です。皮脂の分泌を大幅に減少させることで、ニキビの主な原因に直接働きかけます。

また、炎症を抑えて毛穴の詰まりを防ぐことで、新たなニキビの発生を抑える効果もあります。研究によると、イソトレチノインを1日0.5〜1mg/Kgを16〜32週間使用した場合、90%以上の患者のニキビが顕著に改善したと報告されました。[1] 

一方、すでにできてしまったニキビ跡や色素沈着に対する直接的な効果はありません。ただし、ニキビが重症化することで生じるニキビ跡や色素沈着の予防には効果的です。イソトレチノインについて、さらに詳細を知りたい方は、こちらもご覧ください。

イソトレチノインが適応となる方

イソトレチノインは、以下のような方が適応となります。

  • 重度のニキビに悩んでいる方
  • 中等度のニキビでも瘢痕が残るリスクが高い方

イソトレチノインは重度のニキビ治療に使用されるケースがほとんどでした。しかし、近年では、中等度のニキビ治療にも有効であることが複数の研究によって報告されています。[2]

イソトレチノインはニキビが軽度の場合でも使用できる?

イソトレチノインは、通常重度のニキビ治療に使用される薬です。しかし、軽度のニキビであっても、従来の治療で効果がない場合や傷跡のリスクがある場合に使用されることがあります。

ある研究によると、0.3-0.5mg/kgの低用量のイソトレチノインは、軽度のニキビに効果があり、副作用も最小限に抑えられる可能性があると報告されています。[3]ただし、イソトレチノインの使用は、専門医による診察が不可欠です。

イソトレチノインの治療期間と治療の流れ

イソトレチノインの治療期間は、一般的に約4〜6カ月です。ただし、ニキビの重症度や患者の体重によって異なる場合があります。治療の流れは、以下のとおりです。

  • 治療開始時:ニキビの症状を観察、血液検査を実施し適切な薬剤用量を決定する
  • 定期的な診察:当院では基本的に3カ月程度服用していただき、ニキビの改善状況や副作用の有無・程度を確認している

イソトレチノインによる治療は、医師の指導を受けながら続けることが重要です。

イソトレチノインの注意すべき副作用

イソトレチノインには、以下のような注意すべき副作用があります。

  • 頻回に起きる副作用:口唇や皮膚・目・鼻腔内の乾燥
  • まれな副作用:肝機能障害、高脂血症、抑うつ症状、頭蓋内圧亢進症など[4]

また、妊娠中の服用は重大な催奇形性リスクがあるため、避妊は不可欠です。

おおしま皮膚科では、投与前の採血と初回1カ月後の採血を原則必須にしており、肝機能や脂質の値を確認しています。服用前と服用後、長期服用中の採血結果などを考慮して、体調悪化の危険性が高いと医師が判断した場合には、処方を中止することもあります。

イソトレチノインの副作用については、「イソトレチノインは怖い?副作用や注意点について」でも詳しく解説しています。こちらも参考にご覧ください。

イソトレチノイン治療後のニキビ再発率はどれくらい?

イソトレチノイン治療後の再発率は、投与された累積用量によっても大きく異なります。累積用量とは、体重1kgあたりに投与されたイソトレチノインの総量のことです。

研究によると、累積用量120mg/kg以上で治療を完了した患者の約73%が、1年後も新たなニキビが発生しなかったと報告されています。[2]

一方、累積用量が不足していた場合では、約半数の患者に再発が見られたことが確認されました。イソトレチノインは、医師と相談しながら適切な用量を使用することが重要です。

イソトレチノインと他のニキビ治療薬(内服・保険)との違い

ニキビ改善のために処方される保険適用の内服薬には、主に抗菌薬とビタミン剤があります。

 抗菌薬

抗菌薬(抗生物質)は、炎症性ニキビの治療に効果が期待できる薬です。ただし、長期的に使用する場合は、アクネ菌が耐性を持つリスクがあります。

再発が繰り返される場合は、イソトレチノインが有力な選択肢となります。イソトレチノインは抗生物質ではないため、耐性のリスクがない点において優れているといえるでしょう。

 ビタミン剤

ビタミン剤は皮膚の健康維持に役立つものの、ニキビ治療のメインではありません。ただし、一部の研究ではビタミンEとの併用でイソトレチノインの副作用を軽減する効果が報告されています。[5]

治療の有効性に直接的な影響を与えることは少ないとされていますが、患者さまの症状に応じて組み合わせることが可能です。

おおしま皮膚科におけるイソトレチノイン治療の特徴

渋谷駅前おおしま皮膚科では、皮膚科専門医が患者さま一人ひとりの症状に合わせた処方を提案しています。当院では初回の診察時にニキビの状態を詳しく評価し、治療計画を作成します。

また、イソトレチノイン服用前後と3カ月後に採血検査を行っています。万一副作用が見られた場合でも、迅速に対応できる体制が整っているため、患者さまに安心して治療を受けていただけることも当院の特徴です。

イソトレチノインの料金

イソトレチノインは、公的保険が適用されない自由診療です。

アクネトレント

10mg(30錠)7,500円(税込8,250円)
20mg(30錠)12,000円(税込13,200円)

イソトレチノインに関するよくある質問

Q:イソトレチノインは個人輸入できますか?

イソトレチノインは、日本では未承認薬です。個人輸入でも入手可能な場合もありますが、専門医の指導なしで使用するのは非常に危険です。

厚生労働省によると、イソトレチノインは医師の処方箋に基づき必要な手続きを行わない限り、個人輸入は不可とされています[6]

催奇形性や肝機能障害などの重大な副作用があるため、適切な診察や定期的なモニタリングが不可欠です。必ず皮膚科医に相談してください。

イソトレチノインの個人輸入の危険性については「イソトレチノインの個人輸入は危険?安全かつ安い入手方法について解説」でも詳しく解説しています。こちらも参考にご覧ください。

イソトレチノインでニキビ治療をお考えの方は渋谷駅前おおしま皮膚科へ

イソトレチノインは、軽度から重度のニキビ治療において高い効果が期待できる内服薬です。ただし、副作用や再発リスクを防ぐため、皮膚科専門医による診察やモニタリングが不可欠です。

イソトレチノインを使用したニキビ治療をご検討の方は、渋谷駅前おおしま皮膚科までお気軽にご相談ください。

渋谷駅前おおしま皮膚科|大島昇 監修

渋谷駅前おおしま皮膚科が選ばれる3つの理由
①保険診療主体で医療連携機関が多数あり安心

最新の医療を学び、最善の医療を提供できるよう、努めています。また、疾患によっては、大学病院・総合病院と連携して治療します(東大病院をはじめ多数の大学病院の医療連携機関に登録されています)。

②平日は11時~19時30分、土日は9時~17時30分まで診療

渋谷駅前にあるため、アクセスがとても便利。お仕事や学校帰りに受診できるよう、夕方や土日も診察しています。

③年間22万人以上の来院実績

2023年度来院者数は、22万947人でした(注:2023年1月4日~2023年12月28日まで)。

<アクネトレントについて>

未承認医薬品等日本国内では未承認医薬品に該当
入手経路等当院医師の判断のもとPRSS社より購入しています。
国内の承認医薬品等の有無なし
諸外国における安全性等に係る情報服用期間中とその前後1か月間に性行為をする場合は、必ず避妊を行ってください。服用期間中とその後1か月間は妊娠、授乳、献血をしないでください。※妊娠女性への輸血により、胎児にイソトレチノインの影響が生じるおそれがあります。イソトレチノインを、他の人と共用しないでください。

【参考文献】

[1]Lee, J. W., Yoo, K. H., Park, K. Y., Han, T., Li, K., Seo, S., & Hong, C. (2011). Effectiveness of conventional, low‐dose and intermittent oral isotretinoin in the treatment of acne: a randomized, controlled comparative study. British Journal of Dermatology. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21114478/
[2]Blasiak, R. C., Stamey, C., Burkhart, C., Lugo‐Somolinos, A., & Morrell, D. (2013). High-dose isotretinoin treatment and the rate of retrial, relapse, and adverse effects in patients with acne vulgaris. JAMA Dermatology, 149(12), 1392-1398.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24173086/
[3]Amichai, B., Shemer, A., & Grunwald, M. (2006). Low-dose isotretinoin in the treatment of acne vulgaris. Journal of the American Academy of Dermatology, 54(4), 644–646. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16546586/
[4]Hull, P., & Demkiw-Bartel, C. (2000). Isotretinoin Use in Acne: Prospective Evaluation of Adverse Events. Journal of Cutaneous Medicine and Surgery, 4(2), 66–70.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11179927/
[5]Strauss, J. S., Gottlieb, A. B., Jones, T., Leyden, J. J., Lucky, A. W., Shalita, A. R., … & Finlay, A. Y. (2000). Concomitant administration of vitamin E does not change the efficacy or side effect profile of isotretinoin in acne therapy. Journal of the American Academy of Dermatology, 43(5), 779-782.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11050580/
[6]厚生労働省「アキュテイン(ACCUTANE)わが国で未承認の難治性ニキビ治療薬に関する注意喚起について」https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kojinyunyu/050609-1b.html