顔のイボができる原因は年齢や生活習慣?やってはいけないことは?

顔のイボができたときに、市販薬を使って自分で取るのは困難です。
顔のイボができる原因には年齢や生活習慣などが関係しており、イボの種類によって取り方も異なります。
顔のイボが気になったときには、皮膚科を受診して医師の診察を受ける方がよいでしょう。

ここでは顔にイボができる原因と、年齢や生活習慣などで起こるイボの種類について紹介します。
当院で受けられるイボ治療についても代表的なものを紹介しているのでぜひ参考にしてください。

顔にイボができる原因とは

イボができる原因は主にウイルス感染です。
ウイルス感染の原因として知られているのは「ヒトパピローマウイルス(HPV)」や「伝染性軟属腫ウイルス」です。
ウイルス性の場合は、人同士が接触して感染することもあれば、生活習慣によっても感染するかもしれません。

たとえばプールや温泉などの公共施設を利用する習慣がある人や、精肉や鮮魚の処理をしている人などはHPVに感染しやすいと考えられています。
また「加齢」や「紫外線の影響」、「摩擦」が原因でイボができることもあります。

生活習慣が原因でできる顔イボの種類

ウイルス性のイボは、ウイルスに感染しやすいような生活習慣があると症状が起こりやすくなります。
ここでは代表的なイボの種類について紹介します。

尋常性疣贅

HPVが原因でできるイボです。

見た目はタコやうおの目に似たできもので、かゆみや痛みなどの自覚症状はほとんどの場合でありません。
皮膚にできた小さな傷口からウイルスに感染して、3~6か月の時間をかけてイボの症状があらわれます。

顔以外にも手足やわきの下、ひじなどのさまざまな部分に作られるイボです。

糸状疣贅(指状疣贅)

HPVが原因でできるイボです。
見た目が糸や指のような形に似ていることから、この名前がつけられました。
顔や頭、首などにできる細長い形のイボです。

青年性扁平疣贅

HPVが原因でできるイボです。青年期に症状があらわれやすく、とくに若い女性に多くみられます。
見た目はでこぼことしており代表的な色は桃色やだいだい色です。
顔や首、胸、手足や太ももなどの肌が擦れやすい部分によくできます。

伝染性軟属腫(水イボ)

伝染性軟属腫ウイルスが原因でできるイボです。
一般的には水イボとも呼ばれており、子どもにできやすいイボです。

表面がツルツルとしており、水ぶくれのような見た目をしています。
顔や首以外にも手足や体など全身どこにでもできるイボです。

<ウイルス性イボの予防と対処法>

ウイルス性イボは、物理的な刺激を起こしやすい生活習慣があると感染しやすくなります。
とくに顔や手足などに傷があると、そこからウイルスが侵入しやすくなります。

まずは肌に傷がつきにくいような生活を心がけましょう。
もし傷があるときには、プールや温泉などの公共施設の利用を控えるとよいでしょう。

またタオルや浮き輪などの共有も避けましょう。
さらに免疫反応の働きを保つため、栄養バランスのとれた食事や十分な睡眠も大切です。

年齢が原因でできる顔イボの種類

加齢によって起こりやすい代表的なイボは「脂漏性角化症」と「軟性線維腫」です。
ここではそれぞれのイボについて特徴を紹介します。

脂漏性角化症(老人性イボ)

一般的には老人性イボと呼ばれており、中年になってからよく症状があらわれるイボです。
紫外線を長く浴びたことによる影響や、皮膚の老化が関係して起こると考えられています。

見た目は盛り上がっており、表面はザラザラしているのが特徴です。
褐色や黒色のものが多く、顔や手足など紫外線が当たりやすい部分によくできます。

軟性線維腫(首イボ、スキンタッグ)

加齢や紫外線、摩擦などの影響で起こるイボです。
一般的には首イボやスキンタッグと呼ばれることもあります。
見た目は米粒サイズで、褐色やだいだい色をしています。
皮膚が薄くてやわらかい部分に作られやすく、顔や首、ワキの下などによくできるイボです。

<年齢が原因で起こるイボの予防と対処法>

加齢によって肌のターンオーバーがしにくくなると、角質がうまく排出されにくくなり、イボが作られやすくなります。
肌の状態に合わせたスキンケアで、ターンオーバーのリズムを整えましょう。

また紫外線による肌のダメージを減らすために、日焼け止めクリームなどを使用して紫外線対策を心がけましょう。

顔のイボの除去方法

イボとは皮膚が盛り上がったできものであり、放置していても自然に治ることはありません。
もし市販薬を使ったとしても自分で治すのは難しく、傷跡が残ってしまうリスクもあります。

顔にイボがたくさんできやすい人や、顔にできてしまったイボが気になる人は、皮膚科を受診して専門的な治療を受けましょう。

当院では顔にできたイボを取るために、主に以下のような方法で対応しています。

<保険適用>

液体窒素凍結療法(1か月に4回まで)

超低温の液体窒素を患部に塗布して、冷凍凝固の反応を利用することでイボの細胞を壊す方法です。
液体を塗布するときに強い痛みを感じやすいため注意が必要です。
基本的には複数回の治療が必要で、治療頻度は1~2週間に1回、治療期間は数週間~数年かかることもあります。

※当院では液体窒素だけで治療が難しい場合には、他の治療と併用することや、治療を切り替えることもあります。

手術療法

局所麻酔後に、医療用のハサミやメスを使ってイボを切除します。他の治療に比べて再発のリスクが少ない方法です。

<自費診療>

下記の施術は、公的医療保険が適用されない自由診療(自費)です。

※診察結果によっては保険適用となることもあります。

スキャナー付き炭酸ガスレーザー

レーザーを患部に照射してイボの細胞を蒸散させる方法です。
当院では主に尋常性疣贅と糸状疣贅に「AcuPulse」という機種を使っています。
レーザーの熱エネルギーによってイボの周囲にある血管を固めるため、メスを使う方法に比べて出血量が少なくなります。

従来の炭酸ガスレーザーでは、患部にレーザーを手動で照射していたため、均一で細かな照射が困難でした。

スキャナー付き炭酸ガスレーザーは、機械に設定したデータをもとにしてレーザーを照射できるため、均一で細かな照射が可能です。
そのため従来の炭酸ガスレーザーよりも、短時間の施術で施術者の技術に左右されない均一な仕上がりが目指せるようになりました。

ラジオ波メス

高周波のラジオ波を照射できるメスにより、イボを切除する方法です。
当院では「サージトロン」という機種を使用しています。
ラジオ波がイボの周囲にある血管を固めるため、メスを使う方法に比べて出血量が少なくなります。

さらに詳しい治療内容については、「当院のイボ治療」をご覧ください。

副作用・注意事項など

禁忌

スキャナー付き炭酸ガスレーザー

  • 妊娠中、授乳中の方
  • 皮膚炎がある方
  • 日焼けをする予定がある方

ラジオ波メス

  • 金属アレルギーの既往歴がある方
  • ペースメーカーを装着している方
  • 光アレルギーの既往歴がある方

副作用

液体窒素凍結療法

痛み、色素沈着、水疱など

手術療法

赤み、痛み、傷跡など

スキャナー付き炭酸ガスレーザー

一時的なカサブタ、色素沈着、皮膚のへこみ、再発のリスクなど

ラジオ波メス

赤み、色素沈着、ケロイド、皮膚のへこみ、再発のリスクなど

各種注意事項など

液体窒素凍結療法

  • 基本的に複数回の受診が必要です。小まめな来院が難しい方はご相談ください。
  • 水ぶくれができるかもしれません。ほとんどの場合は1~2週間で症状がおさまります。ムリに潰さないようにしてください。
  • 痛みが強い場合や水疱の症状が悪化しているときには早めに受診してください。

手術療法

  • 傷が治るまでの目安は施術後1~2週間です。
  • 傷跡が残ります。
  • 赤みがあらわれるかもしれません。時間が経過するにつれて少しずつおさまります。

スキャナー付き炭酸ガスレーザー

  • 一時的にカサブタができるかもしれません。自然にはがれ落ちるためムリにはがさないでください。
  • 紫外線の影響を避けるために紫外線対策をしてください。
  • 施術後、患部をテープで保護します。メイクは患部をさけて翌日から可能です。

ラジオ波メス

  • 紫外線の影響を避けるために紫外線対策をしてください。
  • 施術部位に傷跡が残ることもあります。

料金

<保険診療>

※以下の金額は3割負担の場合です。

初診料約850円
再診料約220円
処方料約220円

液体窒素凍結療法(1か月に4回まで)

約600~800円

手術療法

約9,000~18,000円

<自由診療>

下記の施術は、公的医療保険が適用されない自由診療(自費)です。

※診察結果によっては保険適用となることもあります。

スキャナー付き炭酸ガスレーザー

3mmまで 11,000円(税込)
3~5mm  16,500円(税込)
5mm以上22,000円(税込)

ラジオ波メス

3mmまで11,000円(税込)
3~5mm16,500円(税込)
5mm以上 22,000円(税込)

顔のイボが気になる方は、渋谷駅前おおしま皮膚科へ

顔にイボができる大きな原因は、「ウイルスに感染しやすい生活習慣」や「年齢による肌状態の変化」などです。
イボはできもののため、基本的には放置していても自然に治ることはありません。

当院では一人ひとりの症状やお悩みに合わせて複数の方法で顔のイボに対応しています。
顔にできてしまったイボが気になる方は、当院までお気軽にご相談ください。

【渋谷駅前おおしま皮膚科院長|大島 昇 監修】

「スキャナー付き炭酸ガスレーザー(AcuPulse)について」

未承認医薬品等

 AcuPulseは医薬品医療機器等法上、未承認医療機器です。

入手経路等

 当院医師の判断のもとルミナス社より購入しています。

国内の承認医薬品等の有無

 同程度の効能・効果で承認されている国内承認機器等はありません。

・諸外国における安全性等に係る情報

 諸外国において、治療に伴う重大な副作用の報告はありません。

「ラジオ波メス(サージトロン)について」

・未承認医薬品等(異なる目的での使用)

 ラジオ波メス(サージトロン)は医薬品医療機器等法上、承認された医療機器ですが、治療によっては承認内容と異なる場合があります。

・入手経路等

 株式会社スズケンより国内承認機器を入手しています。

・国内の承認医薬品等の有無

 同程度の効能・効果で承認されている国内承認機器等はありません。

・諸外国における安全性等に係る情報

 諸外国において、治療に伴う重大な副作用の報告はありません。


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