粉瘤(アテローム)は自力で取らない方が良い?その理由と皮膚科での治療・手術方法
顔や体にできた小さなしこりを自分で取りたいと思ったことはありませんか?
しこりが粉瘤だった場合、自分で取ることには大きなリスクを伴います。
今回は粉瘤を自分で取るリスクや、皮膚科の治療法、粉瘤治療に適しているクリニックの選び方などをご紹介します。
粉瘤の症状と原因
粉瘤とは、皮膚内部に生じた袋状の組織の中に、皮脂や垢など本来剥がれ落ちるはずの老廃物が蓄積された良性腫瘍です。
表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)、アテロームとも呼ばれています。
放置しても自然治癒することはありません。
遺伝性に多発することがあったり、また外傷によってできる場合、手足にできるものはウイルス感染(HPV)でできることもあります。
また化膿して痛みがある場合は、切開して膿を出す処置を行うこともあります。
中央部に黒点があり、圧迫するとドロドロとした物質が出てくることが特徴です。
また粉瘤は少しずつドーム状に盛り上がり、時間の経過とともに大きくなっていくことがあります。
粉瘤を自分で取ったら悪化する?
結論からいうと、粉瘤を自分で取ることは大変危険な行為なのでやめましょう。
粉瘤は皮下に袋状の組織ができ、その中に垢や皮脂などが溜まっている状態です。
治療せずに放置していると、少しずつ大きくなることが特徴です。
粉瘤をカッターや針などを使用して取り除いたとしても、袋を除去していないため再発します。
また袋がまわりの組織と癒着しやすくなり、手術で取り除いた場合でもきれいな傷跡にならないことがあります。
また皮膚を傷つけることにより、細菌感染を起こして化膿するリスクが高くなります。
化膿した粉瘤は炎症性粉瘤といい、赤みや痛み、腫れなどを生じます。
粉瘤を取りたい方は、必ず医療機関へ相談してください。
当院の治療
従来は紡錘形に切除するのが一般的でしたが、傷が目立ちやすいことから、当院ではくり抜き法、くり抜き法変法による治療をしています。
くり抜き法は、粉瘤の中心に筒状の器具で2~5㎜程度の小さな穴を開け、袋と内部の垢や皮脂を取り除く方法です。
傷跡が小さく済む、基本的に縫合しないケースが多い、切除するよりも施術時間が短いなどのメリットがあります。
一方、完治まで日数がかかることには考慮が必要です。
当院の治療の詳細は、以下のリンクからご覧ください。
粉瘤治療の注意点
粉瘤の手術後は、基本的にすぐ日常生活に戻ることが可能です。
ただし、以下の点に注意しましょう。
飲酒や運動
手術では、切開して粉瘤を摘出します。
飲酒や運動は血行をよくするため、再出血することがあります。
再出血をした場合は10分間乾いたガーゼで圧迫をすれば基本的には止血は完了します。
治療当日と翌日は飲酒や運動を避けるようにしましょう。
シャワーや入浴
治療当日は、出血のリスクを考慮し入浴は避けてください。
翌日からはシャワーが可能となりますが、入浴や温泉、プールは傷が上皮化するまで(汁がでなくなるまで)は控えましょう。
粉瘤治療の流れ
1.診察
医師が患部の状態を診察し、粉瘤かどうかを診断いたします。
手術内容を説明のうえ、患者さまにご納得いただけた場合は手術に進みます。
不安なこと、気になることはなんでもお尋ねください。
2.手術
粉瘤のまわりにマーキングして局所麻酔をし、筒状の器具を使用して小さな穴を開けます。
袋と内容物を丁寧に取り除きます。
3.アフターフォロー
術後はガーゼを貼ってお帰りいただきます。
基本的に当日はガーゼを貼りっぱなしで圧迫止血をしてください。
気になる症状や不安なことなどがありましたら、お気軽にご相談ください。
粉瘤手術で失敗しないためには
粉瘤は良性腫瘍のため、必ず取らなければいけないものではありません。
ただし炎症を起こしている、少しずつ大きくなっている、日常生活に支障が出ている場合などは摘出した方がよいでしょう。
皮膚科で治療することにより、粉瘤の再発防止やできる限り傷跡を最小限にすることが可能です。
ワン・ドクター制度
医療機関によっては、当日に非常勤の医師が担当する、手術した医師と違う医師が経過観察を行うなど、通院のたびに医師が変更になることがあります。
当院では、粉瘤の手術に関して全例で院長が担当するワン・ドクター制度を採用しています。
手術前の診察・当日の手術・経過観察を一貫して院長が担当することにより、手術前後で医師と患者さまのすれ違いや齟齬が解消され、安心や信頼につながると考えています。
豊富な実績
粉瘤の手術は少なからず傷跡が残ります。
そのため、粉瘤治療の経験が豊富で、できるだけ傷跡を小さくすることが大切です。
粉瘤ができ始めのニキビのように小さいときは無症状のため、当院では炎症を起こして痛みを覚えてから来院される患者さまが多いです。
またすべての手術においてまず安全第一で、可能な限り傷跡を小さくし、患者さまの通院する負担を減らすことを目標としています。
結果的に、他県からの紹介や手術の指名も増えています。
充実したアフターフォロー
粉瘤の手術後は、基本的にもとの日常生活に戻ることができます。
ただし、手術当日や翌日は飲酒や運動、入浴など、一部の行動に制限がかかります。
術後の過ごし方や患部のケア方法なども丁寧に案内しているクリニックは、安心して手術を受けられるポイントのひとつです。
当院では手術翌日、または翌々日に通院いただいていますが、難しい方には手術当日に患部のケア方法など必要なことを一通りご説明し、通院不要として患者さまの負担を減らす工夫をしています。
また患部について心配なことがある場合には、ご連絡いただければ対応いたします。
手術費用
粉瘤の治療は保険適用です。
粉瘤の大きさによって料金が異なります。
保険が3割負担の患者様
非露出部(半袖、半ズボンで隠れる位置) | 径3cm未満 | 3,840円 |
径3~6cm未満 | 9,690円 | |
径6cm以上 | 12,480円 | |
露出部(半袖、半ズボンでも外にでる位置) | 径2cm未満 | 4,980円 |
径2~4cm未満 | 11,010円 | |
径4cm以上 | 13,080円 |
※別途、局所麻酔代、軟膏代等で500~600円程度、病理検査代金が3,000円程度かかります。
粉瘤を取りたい方は、渋谷駅前おおしま皮膚科へ
粉瘤をカッターや針などを使用して自分で取ろうとした場合、細菌感染のリスクや手術後の傷跡がきれいに残らない可能性があります。
粉瘤を取りたい方は、必ず医療機関を受診しましょう。
また粉瘤治療は経験豊富な医師やアフターフォローが充実しているクリニックがおすすめです。
気になる粉瘤がある方は、当院へお気軽にご相談ください。