トレチノイン酸はビタミンA誘導体で、生理活性はビタミンAの約50-100倍です。
このトレチノイン(レチノイン酸)は、誰でも血液中にごく微量流れているものですから、抗原抗体反応を起こしたり、アレルギー反応を起こすことはないといわれています。
トレチノイン(レチノイン酸)は米国でもともとしわ・にきびの治療医薬品として、FDAに認可されており、非常に多くの患者さんに皮膚の若返り薬として使用されている実績があります。
メラニン合成酵素であるチロジナーゼの阻害剤であり、さらにメラニン色素を作るメラノサイトに対して細胞毒性があります。
要は、しみの原因であるメラニン色素を作らせなくする漂白剤です。トレチノイン及びハイドロキノンの組み合わせで日光性黒子、雀卵斑、炎症後色素沈着、肝斑、・ニキビ・乳輪の黒ずみ・肌のくすみ・毛孔性苔癬など皮膚の浅い部位が主体のシミの治療を行います。
IPLによる光治療、Qスイッチルビーレーザーによるレーザー治療の併用が効果が高い場合もございます。
トレチノイン・ハイドロキノン療法のみだけですと、皮膚の深い部位のシミはとれません。深いシミに関しては当院ではQスイッチルビーレーザーによる治療をおすすめしております。
深いシミ(太田母斑、遅発性両側性太田母斑、異所性蒙古斑)はQスイッチレーザーですと保険で治療することもできますのでお気軽にご相談ください。
Q | 治療期間は? |
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A | 個人差がある治療ですが3ヵ月ほどで薄くなります。 |
Q | 治療経過は? |
A |
使い始めて2週間後をピークにカサカサや赤みが生じますが徐々に軽くなっていきます。
使用開始後、治療部位の皮膚が赤くなり、垢のように皮膚がぽろぽろむけてきます。 その後、徐々に赤みが増してきますが、シミは薄くなってきます。 始めの2週間は一番つらい時期ですが、その後お肌が薬に慣れてきて赤みやしみる感じもなくなっていきます。 |
Q | 注意点は? |
A |
あまりに赤みが強いと炎症後色素沈着のリスクがあがるため早めにご相談ください。 他の治療法を検討させていただきます。 (多くの病院でトレチノインは炎症後色素沈着を起こさないとうたっている病院もありますが、炎症が強ければ当然炎症後色素沈着のリスクはあります) 難しいものでトレチノインによる赤みはある程度出たほうが効果があるのも事実です。 ハイドロキノン単剤でも炎症後色素沈着のリスクはあります。 細胞毒性があるため当然といえば当然です。ハイドロキノンで赤みが出現した場合は塗布を一度中止し相談ください。 またハイドロキノンでは脱色素班がでることがあるため、そのような症状がでた場合はすぐに使用を中止してください。 初めて外用する方、久しぶりに外用する方はかぶれる可能性がございますので、最初は必ず小範囲から使用してください。 4,5日外用し、かぶれ等の問題がなければ他のシミ・炎症後色素沈着にも外用できます。 |
Q | 治療中は化粧はしてよいの? |
A | 問題ありません。特に日焼け止めは絶対です。 |
Q | 塗り方は? |
A |
当院では患者様の肌質、肌の状態にあわせて外用方法を適宜指示しております。 特に他院で施行したハイドロキノンによる炎症後色素沈着、脱色素班、トレチノインによる炎症後色素沈着の相談を受けることもあり、一元化した外用方法には注意が必要です。 初めてトレチノイン・ハイドロキノンを使用する方への治療法です。
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