陥入爪とは、爪甲が側爪郭にくい込み、爪郭部を損傷し痛みを伴う状態を言い、巻き爪は爪甲が両側縁に向って深く弯曲しているのみで痛みを伴わない状態です。
巻き爪と陥入爪は合併して起ることもあります。巻き爪と陥入爪は合併して起ることもあります。
これらは人口10人に1人の割合でみられると言われ、症状のない場合も、予備軍となっていることがあり、注意、ケアが必要です。
日常よく経験する疾患ですが、本症に対する治療法はいまだ医師独自の経験に由来する部位があり確立されておらず、抜爪等の不適切な治療を行う施設も依然多く、患者様が病院を転々とする例もめずらしくありません。
陥入爪の症状例
爪が幅広いタイプの陥入爪、弯曲爪、爪甲鉤弯症に大別され、それぞれにあわせて治療方法が異なります。
また爪周囲(爪郭)に感染を伴う場合、爪の刺激により化膿性肉芽腫等を形成した場合は、その治療を同時に行うことがあります。
爪水虫(爪白癬)が巻き爪の原因として多々あるため、検鏡し菌がいた場合はその治療も併用すると効果的です。
VHO法は専用のワイヤーを爪の左右に引っ掛け、専用のフックを用いて巻き上げ、爪の形を矯正する方法です。
ワイヤーを装着した時点では少し違和感がありますが2日程度で違和感は消失します。
処置に痛みが少なく装着後も日常生活にほとんど制限が無く、巻き爪や陥入爪で悩んでいる方には現在最もお奨めの方法です。
爪が短い方、先端より手前で変形の強い方に適した方法で、3TO(VHO)ライセンスを持った医師・看護師のみが施術可能です。当院にはライセンス取得者が複数名在籍しています。
個々の巻き爪の形状や爪周囲の状況に合わせてワイヤーの長さやカーブ、張り具合をその場で素早く調整できるため患者様の満足度が非常に高い治療といえます。
初診から2か月後に来院してください。
矯正の治療経過が良く爪がはやく広がると1か月でワイヤーが自然と外れることがあります。
※装着後2週間以内のトラブルがあった場合は当院負担で再装着します。
患者様ご自身でできる簡易な方法で安価に治療できます。薬局などに売ってある伸縮性のあるテーピングを使用します。
アンカーをかけるようにテーピング固定をします。爪縁と皮膚をテープで引き離すことで、爪の食い込みを軽くすることができ痛みも楽になります。
爪囲に炎症がある場合の適応で、症状が軽い巻き爪、陥入爪で行います。
爪の角にコットンパッキングを挿入し固定します。
痛みが挿入後より改善し、慣れれば患者様自身でできる治療です。
爪の角にチューブを挿入し固定します。
上記のコットンパンキングと原理は同じですが、安定性高く、挿入後より痛みが改善します。
弯曲爪に対して良い適応です(幅広く弯曲していない爪には良い適応とはいえません)。
伸びた爪の白い部分にドリルで2カ所穴をあけます。爪切りで切る部分なので痛みは伴いません。
爪にあわせワイヤーを選択し穴に通して短くカットし、ワイヤーを固定します。
爪の変形の度合いによっては、完治するまでに3~8カ月程度の時間が必要になることがあります。
この矯正方法なら、多くの弯曲爪タイプの巻き爪に対応可能ですが、深爪をした直後はワイヤーを挿入するスペースがなくなってしまうため、他の方法(ガター法、テープ法等)で時間稼ぎをする必要があります。また4~6週ごとにワイヤーの入れ替えが必要になることがあります。
巻き爪マイスターはコイルばねに内蔵された超弾性合金ワイヤーの弾性力によって、装着している間に巻き爪が徐々に矯正される医療機器です。
巻き爪マイスターで治療を行った場合、通常1~3ヶ月くらいで巻き爪が改善します。爪軟化作用のある薬剤「リネイルゲル」を併用することで、よりスピーディーに治療することも可能です。
爪を自然な形で矯正できる設計となっていて、近位部の矯正効果も期待できます。
【リネイルゲル】
リネイルゲルは、爪の軟化に着目し「巻き爪矯正の補助」を効能・効果とする外用剤で、巻き爪マイスターとともに使用します。
巻き爪マイスター装着時にクリニックで塗布し、24時間後に自宅で洗い流していただく必要があります。
爪軟化作用があり爪を柔らかくするため、巻き爪マイスターによる治療が早く完了します。
治療を早く終わらせたい方は、診察時にご相談ください。
爪が幅広いタイプの陥入爪に対して良い適応です。化膿を起こしていても手術が可能で、健康保険が適応になるのがメリットのひとつです。 デメリットは、爪の幅が狭くなってしまうこと、弯曲爪に対して施行すると、再度弯曲をきたしてしまうことがあること、不十分なフェノール処置で爪が再生して くること、両側同時に行うと、爪が生えてくる方向が変わってしまうリスクもあります。 上記のデメリットが騒がれていますが、幅広い爪で弯曲の少ない陥入爪の患者様には依然良い適応と思われます。 化膿性肉芽腫が併発している方は同時に切除可能です。
もともとこの患者様は1年前は左右とも、右第1趾のように強い炎症、肉芽を伴っていました。
左第1趾は1年前に当院でフェノール法を施行し今は完治。今回残った右第1趾を治療しました。
写真のように幅広爪の患者様にとっては根本的治療になります。
爪の切り方が原因で陥入爪になる方も多く、爪切りには注意が必要です。
コツとしてはまっすぐカットし、長さはご自身が上から見たときに爪で下の皮膚が見えないくらいがちょうどよい長さです。
先の細い靴や、窮屈な靴を履いていると痛みが生じやすいので、特に痛みが生じている状態のときはスニーカーやサンダル、足首のしまった靴を履くのをお勧めします。
上記のことを気を付けるだけで改善したり、陥入爪も防げることもあるのでできることは気を付けましょう。
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