手湿疹・手荒れ - 渋谷駅前おおしま皮膚科

手湿疹・手荒れ

手湿疹の症例画像

出典 日本皮膚科学会:https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/Hand_eczema_GL.pdf

手湿疹(てしっしん)とは、手指や手のひらに起こる湿疹の総称で、「主婦湿疹」や「手荒れ」とも呼ばれることがあります。
家事や仕事などで手をよく使う方に多くみられ、皮膚のバリア機能が低下することで、赤み、かゆみ、ひび割れ、水ぶくれなどの症状が現れます。
放置すると悪化し、日常生活に支障をきたすこともあるため、早期の治療が重要です。

手湿疹の原因

手湿疹・手荒れの原因は、以下のように外的・内的要因が複雑に関係しています。


  • 外的刺激:洗剤・シャンプー・消毒用アルコール・ゴム手袋などの化学物質による刺激
  • 乾燥:冬場の空気の乾燥や、頻繁な手洗いによる皮脂の喪失
  • アレルギー体質:アトピー性皮膚炎の既往や、アレルギー性接触皮膚炎の傾向
  • 職業性要因:美容師・医療職・清掃業・飲食業など水や薬品を扱う仕事

手湿疹の症状と重症度

症状は人によって異なりますが、一般的に以下のような段階で進行します。


  • 軽度:乾燥、かさつき、軽いかゆみ
  • 中等度:赤み、かゆみ、ひび割れ、皮むけ
  • 重度:ジュクジュク、出血、痛み、肥厚(皮膚が厚く硬くなる)

放置していると、慢性化して治りにくくなることがあるため、早めの対処が大切です。

手湿疹の治療

症状の程度や皮膚の状態に合わせて、以下のような治療を組み合わせてご提案します。

外用薬

炎症やかゆみの程度に応じて、ステロイド外用薬や保湿剤を処方します。ステロイドは症状に合わせた強さのものを選び、必要に応じて段階的に減らしていきます。保湿剤は皮膚のバリア機能を回復させるために継続使用が推奨されます。

内服薬

かゆみが強い場合や炎症が広範囲に及ぶ場合には、抗アレルギー薬などの内服薬を併用します。日常生活でのかゆみの軽減に役立ちます。

生活指導

手湿疹・手荒れは日常の刺激や乾燥が大きく関わるため、症状の改善には日々のケアも重要です。刺激物の回避方法、適切な手洗い・保湿のタイミングや方法などを丁寧にお伝えしています。

他の疾患との違い

手湿疹は以下のような他の皮膚疾患と症状が似ており、鑑別が必要です。

  • アトピー性皮膚炎:全身に乾燥や炎症が出る慢性疾患
  • 接触皮膚炎:特定の物質との接触が原因のかぶれ
  • 水虫(手白癬):カビの一種である白癬菌が原因(検査で判別)
  • 皮膚カンジダ症:カンジダ菌の感染によるジュクジュクした湿疹

正確な診断のためには医師の診察が必要です。

よくあるご質問(FAQ)

どのタイミングで受診したほうがいいですか?
軽い乾燥やかゆみの段階でも、悪化を防ぐために早めの受診がおすすめです。市販薬で改善しない、ひび割れやジュクジュクが続く場合は特に注意が必要です。
ステロイドを使うのが少し不安です。
ステロイド外用薬は、医師の指示に従って正しく使えば安全です。当院では、必要最小限の使用を心がけ、症状に合わせて段階的に弱い薬へ切り替えていきます。
どれくらいで治りますか?
軽症であれば数日から1週間程度で改善することが多いですが、慢性化している場合は数週間以上かかることもあります。再発防止のためにも、症状が落ち着いてからも保湿などのケアを継続することが大切です。
仕事や家事でどうしても水仕事が避けられません…
完全に避けることは難しくても、ゴム手袋の下に綿手袋を着ける、水仕事の後すぐに保湿するなどで改善を目指せます。ご自身の生活スタイルに合わせた具体的な対策をご案内しますので、ご相談ください。


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