接触皮膚炎(かぶれ)の症状 治療方法について パッチテスト対応 - 渋谷駅前おおしま皮膚科

接触皮膚炎(かぶれ)とは

接触皮膚炎(かぶれ)とは、外部からの刺激やアレルギー反応によって皮膚に炎症が起きる疾患です。原因物質と皮膚が接触することで、赤み・かゆみ・水ぶくれなどの症状が現れます。

刺激物が原因の「刺激性接触皮膚炎」と、アレルゲンに対する免疫反応による「アレルギー性接触皮膚炎」の2つに大きく分類されます。また、紫外線などの光と併発する「光接触皮膚炎」もあります。

原因と種類

接触皮膚炎は大きく分けて以下の3つのタイプに分類されます。

刺激性接触皮膚炎

原因となる物質の接触によって湿疹を誘発します。アレルギーは無関係なので、誰でも起こりえます。油・洗剤・石鹸など刺激の強い物質で起こります。おむつかぶれは、尿や便が細菌によって分解されできるアンモニアによる刺激で生じます。短時間で症状が出ることが多いです。

アレルギー性接触皮膚炎

特定の物質(アレルゲン)に対する免疫反応が原因です。一度感作(アレルギーの準備状態)が成立すると、再びその物質に触れた際に皮膚炎を起こします。

その他、植物の原因として、サクラソウ・菊・マンゴー・銀杏が頻度が高いです。歯科金属アレルギーではニッケルなどが溶けだすことによる歯肉の炎症などがみられます。
アレルギーの原因物質で有名なものは、プリミン(サクラソウに含まれる)・ウルシオール(漆に含まれる)・パラフェニレンジアミン(ヘアカラーリング剤に含まれる)などがあります。
触れてすぐではなく、1~3日後など遅れて症状が出るのが特徴です。

光接触皮膚炎

原因物質に加えて紫外線が加わることで症状が出る特殊なタイプです。湿布や香水、アロマオイルなどが原因となることがあります。

原因となる物質(代表例)

分類具体例
植物イラクサ、ウルシ、ヤマハゼ、ブタクサ、ドクダミ、イチョウ、サクラソウ、菊、マンゴー、銀杏
野菜・果物二十日大根、里芋、セロリ、アスパラガス、マンゴー、桃、パイナップル、柑橘類
香辛料唐辛子、生姜、コショウ、バニラ
日用品ゴム製品、洗剤、柔軟剤、下着、手袋、靴下、シャンプー
金属ニッケル、マンガン、コバルト、クロム
化粧品口紅、ファンデーション、アイシャドウ、毛染め、マニキュア
医薬品湿布薬、抗生物質、目薬、痛み止め

※症状の出る部位・時間・頻度などの情報から、原因物質の推定につながります。
※当院では、必要に応じてパッチテストを行っています。

接触皮膚炎の症状

接触皮膚炎では、原因となる物質に皮膚が触れた部位に赤みや腫れ、かゆみ、水ぶくれ、ブツブツ(丘疹)などの症状が現れます。 接触皮膚炎症候群、自家感作性皮膚炎も伴うと皮膚症状が全身に広がることもあります。 症状が慢性化すると、皮膚がゴワゴワと厚くなり、色素沈着を残すこともあります。

かぶれ

接触皮膚炎の症状例

診断方法

接触皮膚炎の診断は、症状の出方や発疹の部位、日常的に接触している物質などの問診に基づきます。 原因が明確でない場合や、アレルギーが疑われる際にはパッチテストを推奨します。

パッチテスト

疑われる物質を皮膚に貼り付け、48時間後・72時間後に反応を確認します。
検査中はシャワーなどで濡らすことができません。夏季は判定が難しい場合があります。
当院では、通常のパッチテストに加え金属アレルギー検査にも対応しています。

接触皮膚炎の治療法

治療の基本は、原因物質を特定し、それに触れないことです。加えて、皮膚炎の症状を抑えるため以下の治療を行います。

外用治療

  • ステロイド薬:炎症・腫れ・赤みに対して効果的
  • 抗ヒスタミン薬:かゆみを緩和
  • 抗菌薬:掻き壊しやとびひを伴う場合に使用

内服治療

  • 抗ヒスタミン薬:強いかゆみや広範囲の炎症に対応
  • ステロイド内服薬:外用で改善しない重度の症状に短期間使用
  • 抗生物質:二次感染を伴う場合に使用

自宅でできるケア

  • 原因物質に触れない、早期に水で洗い流す
  • 患部を冷やしてかゆみや炎症を軽減
  • 保湿とスキンケアを続けてバリア機能を保つ
  • 引っかかないよう注意し、爪を短く保つ

ジアミンアレルギーについて

ジアミンアレルギーは、ヘアカラー剤に含まれるパラフェニレンジアミン(ジアミン)によって引き起こされるアレルギー性接触皮膚炎です。頭皮や顔まわりに赤み・かゆみ・腫れが生じるのが特徴で、アレルギー反応は数時間後~数日後に現れることがあります。 アナフィラキシーのような全身症状を引き起こす可能性もあるため、症状を繰り返す方は医師にご相談ください。予防にはパッチテスト、ノンジアミンカラー、ヘアマニキュアやヘナなどの代替手段を検討することが有効です。

よくあるご質問(FAQ)

かぶれは自然に治りますか?
原因物質に触れなければ軽度なものであれば自然に治ることもありますが、繰り返す場合は医師の診察が必要です。
病院に行く前にやっておくべきことは?
原因となりそうな物質に触れないようにし、流水でやさしく洗ってください。患部は清潔に保ち、必要に応じて冷やすと炎症が和らぎます。
ジアミンアレルギーかどうかはどうやって調べますか?
皮膚に染料を貼付し反応を調べる「パッチテスト」で確認できます。当院でも対応可能です。
パッチテストは痛いですか?
痛みはありません。専用のテープを背中に貼り、48〜72時間後に皮膚の反応を確認します。ただし、反応が出た部分は少しかゆみを感じることがあります。
かぶれを予防するにはどうすればいい?
肌に触れるものを見直す、低刺激の製品を選ぶ、保湿を習慣づけるなどが効果的です。原因が特定できている場合は完全に接触を避けましょう。
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