サクセンダ - 渋谷駅前おおしま皮膚科

GLP-1ダイエット サクセンダ

サクセンダ

サクセンダ(成分名:リラグルチド)はFDA(米国食品医薬局)肥満症の適応で承認を得た、GLP-1受容体作動薬です。日本では承認されていない薬であるため、サクセンダを使用した治療は自由診療となります。日本では2型糖尿病治療薬としてビクトーザの名称で使用されています。

サクセンダは1日1回の皮下注射で投与する自己注射製剤です。食欲を抑制しながら満腹感を持続させることで、体重を落とします。食事制限が難しい方や無理な運動を続けられない方でも、比較的取り入れやすいダイエット治療として注目されている薬です。[1]

サクセンダの作用機序

サクセンダは「GLP-1受容体作動薬」に分類されている薬です。

GLP-1とは食事をしたときに小腸から分泌されるホルモンです。GLP-1は血糖値が上昇したときにすい臓に働きかけてインスリンの分泌を促す作用と、血糖値を上げるホルモン「グルカゴン」の分泌を抑える作用を持ちます。それにより、余分な糖が脂肪として蓄積されることを防ぐと考えられています。[2]

GLP-1受容体作動薬であるリラグルチドは、体内のGLP-1受容体に働きかけることでGLP-1と似た働きをする薬です。主に二つの作用でダイエット効果を発揮します。

一つめは食欲を抑える作用です。リラグルチドは脳の食欲中枢に作用することで、自然に食欲を抑えます。

もう一つは胃の動きを緩やかして消化を遅らせ、満腹感を持続させる作用です。食べ過ぎを防ぐ効果も期待できます。

サクセンダを使用していると少ない食事量でも満足しやすくなるため、無理な食事制限は必要ありません。サクセンダダイエットは、無理なく続けられるダイエットです。[1]

サクセンダのダイエット効果

体重減少

サクセンダを使ったダイエットでは、体重減少効果が期待できます。消費カロリーを直接増やすのではなく、食欲の抑制と満腹感の持続によって自然と食事量が減り、摂取カロリーが抑えられるためです。摂取カロリー<消費カロリーとなることで自然と体重が落ちていきます。

ある研究の報告によると、リラグルチド(サクセンダ)3.0mgを使用したグループは、平均 5.0kgの体重減少がみられ、プラセボ(偽薬)と比較して有意な体重減少が認められました。[3]

サクセンダによるダイエットでは、食事の量が自然と減り、間食や食べ過ぎを防ぎながら無理のないダイエットが可能になります。

ウエストサイズ減少

サクセンダは体重だけでなく、特にウエストサイズの減少にも効果が期待できるとされています。ある研究の報告によると、サクセンダを使用した方はプラセボ(偽薬)を投与された方と比較して、有意にウエストサイズの減少がみられました。

この研究では糖尿病ではないサクセンダ使用者において、個人差はありますが約3.6cmのウエストサイズの減少が確認されています。[3]

効果を実感できるまでの期間

サクセンダは、比較的早い段階から効果を実感できることがわかっています。

リラグルチド3mg(サクセンダ)とプラセボを比較した研究では、投与開始後3週目と6週目の時点で、プラセボより体重減少に有意な差がみられました。食欲が抑制され、エネルギー摂取量が減少したことによるものと考えられます。[4]

またサクセンダの臨床試験結果では、投与開始後2週目から体重減少がみられました。[5]

サクセンダは使いはじめてから数週間で体重の減りを実感できると言えますが、効果には個人差があります。必ず事前に医師に相談し、計画的に使いましょう。

サクセンダの使い方と注意事項

サクセンダの使い方

サクセンダは自己注射によって投与します。期待できる効果を得るため、また安全に使用するためには、正しい使用方法を理解することが重要です。

サクセンダはペン型注入器であり、以下の特徴があります。

使用回数 開始用量 1回あたりの投与最大量 特徴
サクセンダ皮下注 毎日1回 0.6mg 3.0mg 自分で針を取り付けて使用する自己注射剤

治療開始時は0.6mgですが、医師の指示のもと必要に応じて徐々に増量します。少量でも効果が実感できる方は増量しない場合もあります。

準備

  1. 手を洗い、清潔にします。

  2. 液体が無色透明であることを確認

液体が濁っていたら使用しないでください。

新しい針を取り付ける

  1. 針の封をはがし、本体に注射針をまっすぐ押し込む

  2. 注射針を回してしっかり締める

  3. 外側にある針ケースを外す(針ケースは残しておく)

  4. 内側に付いているシールを外す(シールは捨てる)


新しい針を使うことで、薬の汚染や感染、漏れを防げます。針が詰まると正しく投与できないため、曲がったり破損したりしている針は使わないでください。

当院ではサクセンダをご購入の際に、取り付け用の針と消毒綿をセットでお渡ししております。追加で購入する必要はありません。

空打ち

  1. 新しいペンの場合は空打ちを行う(すでに使用中のペンは「投与量の確認」へ)

  2. 投与量ダイヤルを一番下に書かれている空打ち目盛り「・・ー」のマークに合わせる

  3. 針を上に向け「0」が表示されるまでボタンを押し続け、先端に液が出るか確認

  4. 液が出なければ、最大6回繰り返す

  5. 先端に液が出ない場合は針を交換して再度確認

投与量設定

  1. 医師から指示された投与量(0.6mg、1.2mg、1.8mg、2.4mg、3mg)にダイヤルを回して合わせる

すでに使用中のペンの場合は「空打ち」を飛ばし、針を取り付けたあと投与量の設定を行います。

注射

  1. 皮膚に垂直に針を刺す

  2. ボタンを押し、カウンターが「0」になるまで押し続ける

  3. 注射針を刺したまま(ボタンを押したまま)ゆっくり6秒数える

  4. 数えたあと、ボタンを押したまま針を抜く


注射する部位はお腹・太もも・腕のいずれかです。毎回同じところに注射しないよう、前回注射した場所から2〜3cmずらしてください。

片付け

  1. 注射針に針ケース(はじめに外した外側のケース)を付け、針ケースごと回してからまっすぐ引っ張り取り外す

  2. ペンのキャップを閉めて保管


廃棄はクリニックの指示通りの方法で行い、家庭ゴミとして捨てないようにしてください。

使用時の注意事項

サクセンダを使うときや保管方法に関する注意事項は以下のとおりです。

保管

  • 未使用品の保管は冷所(2〜8℃)
  • 使用中の保管は室温(1〜30℃)

使用中

  • 未使用の新しいペンを使うときは使用前に必ず空打ちを行う
  • 注射後はすぐに引き抜かず6秒待つ
  • 毎回違う部位に注射する

注射後

  • 針は家庭ゴミで捨てない
  • 針の使い回しは絶対に行わない(感染症のリスクあり)

その他

  • 他のGLP-1製剤と併用しない
  • 重篤な副作用を見逃さないため、定期的に医療機関を受診する

サクセンダの副作用・禁忌

副作用

  • 胃腸障害:吐き気・おう吐、お腹のハリ、胃のムカつき、便秘、下痢など
  • 膵炎:激しい腹痛、激しい背中の痛み、吐き気、嘔吐など
  • 低血糖症状:空腹感、冷や汗、ふるえ、動悸、だるさなど

吐き気や胃のムカつきなどの胃腸障害は軽度から中等度の場合が多く、使い続けるうちに徐々に治まる方がほとんどです。ただし、激しい腹痛や背中の痛みを伴う場合は注意が必要です。めったにありませんが、重篤な副作用の可能性もあるため、すぐに使用を中止して早めに医療機関に相談してください。[1]

強い空腹感や冷や汗、ふるえなどの低血糖症状がみられたら、すぐに血糖値をあげる飲食物(ラムネや飴、糖分の多いジュースなど)をとってください。過度な食事制限や激しい運動は、低血糖が起こりやすくなるため注意が必要です。

禁忌

以下の方は サクセンダの処方ができません。


  • 甲状腺髄様癌(MTC)の既往歴または家族歴のある患者
  • 多発性内分泌腫瘍症候群2型(MEN2)の患者
  • 妊婦
  • 授乳中の方

上記の条件に該当する場合、安全性が確立されていないためサクセンダを使用することはできません。[1]

処方できない方

以下の条件に当てはまる方は 医師と相談のうえ、処方をお断りさせていただく場合があります。[1]


  • 腹部手術の既往又は腸閉塞の既往のある患者
  • 不規則な食事(極端に食事量の少ない方)
  • 激しい筋肉運動
  • 過度のアルコール摂取者
  • 糖尿病の治療をされている方
  • 低体重の方
  • 重度の気分障害がある方

当院のダイエット治療の特徴

当院では、患者さまのライフスタイルや目標に合わせたダイエットの治療計画を提供しています。無理なく続けられるようサポートいたします。

個人にあわせた治療計画

ダイエットは個人の体質や生活習慣に合ったアプローチが重要です。当院では、患者さま一人ひとりに合った治療計画を診察時に提案し、無理なく続けられるようサポートします。

目指すのは「終わりのあるダイエット」。当院では、医療ダイエット薬の計画的な利用を推奨しています。

続けやすいシンプルな料金体系

当院では、初月だけでなく翌月以降も同じ料金で治療を継続できます。サブスクリプション形式ではないため、解約手続きや最低利用期間の縛りも一切ありません。

また何本購入しても追加の診察料や配送料は不要。治療を続けやすいよう、当院の方針によりコストを抑えたシンプルな料金体系を採用し、患者さまが無理なく継続できるよう努めています。

オンライン・オフラインどちらでも受診が可能

忙しい方でも無理なく治療を続けられるよう、オンライン診療とオフライン(直接来院)診療の両方に対応しています。

遠方にお住まいの方や来院する時間が取りにくい方でも、初めての診察からオンラインで受けられるため、安心してご利用いただけます。

ダイエット治療の流れ

直接来院かオンライン診療にて診察を受けられます。初診の方でも、オンライン診療での受診が可能です。

  1. 来院またはオンラインにて診察
    今の状態やダイエットの目的を確認し、一人ひとりに合う薬を患者さまと相談しながら決定します。終わりのあるダイエットを目指し、個別の治療計画を立てています。

  2. 薬剤の購入と受け取り
    必要な薬剤を購入します。オンラインの場合、GLP-1などの注射製剤は品質保持のためクール便で配送します

  3. フォローアップ
    副作用の有無や体調変化を確認するため、定期的に診察を行います。無理なく治療が続けられるよう、継続的なフォローアップを行っています。

費用

お薬代

サクセンダお薬代(針・消毒綿1ヶ月分付き)
1ヶ月分(1日0.6mg注射した場合):18mg1本 ¥13,800
(税込¥15,180)

診察料

お薬代にプラスで基本的な診察料がかかる

オンラインでご購入の場合
診察料 ¥1,000
(税込¥1,100)
クール便送料(品質保持のため) ¥2,000
(税込¥2,200)
直接ご来院の場合
診察料 ¥1,000
(税込¥1,100)

サクセンダに関するよくある質問 Q&A

サクセンダで何キロ痩せますか?
サクセンダ(リラグルチド3mg)は、プラセボ(偽薬)と比較して有意な体重減少効果があることが確認されています。
ある研究によると、リラグルチド3mg使用では5週間で平均3.7kg減少し、プラセボでは0.6kg減少しました。また16週間の継続使用では、サクセンダ使用で約5kgの体重減少がみられています。[6]
サクセンダは1本で何回分ですか?

1本(18mg)の使用回数は、1回の注射量によって異なります。以下は1本あたりに使用できる回数・期間の目安です。

1回の投与量 使用できる回数 使用できる期間
0.6mg 30回 1ヶ月
1.2mg 15回 15日
1.8mg 10回 10日
2.4mg 7回 1週間
3.0mg(最大用量) 6回 6日
サクセンダダイエットでは1ヶ月でいくらかかりますか?
サクセンダの費用は使用量によって異なります。例えば1日1.8mgで使用する場合、1本約10日分となります。1ヶ月あたり約3本必要になり、費用は¥41,400(税込¥45,540)です。
また人によって合う薬や使用する量は異なります。詳しくは診察時にご確認ください。

参考

[1] Label: SAXENDA- liraglutide injection, solution

[2] Victoza® Subcutaneous Injection

[3] ]Efficacy and Safety of Liraglutide 3.0 mg in Patients with Overweight and Obese with or without Diabetes: A Systematic Review and Meta-Analysis - PubMed

[4] Energy intake as a short‐term biomarker for weight loss in adults with obesity receiving liraglutide: A randomized trial - PMC

[5] Saxenda® (liraglutide) Injection 3 mg Clinical Trials for Weight Loss Results

[6] Effects of liraglutide on weight, satiation, and gastric functions in obesity: a randomised, placebo-controlled pilot trial - PubMed

未承認機器等の表示

未承認医薬品等(異なる目的での使用)

サクセンダは、国内で医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医薬品です

入手経路等の明示

当院で使用しているサクセンダはノボノルディスクファーマ社で製造されたものを当院で個人輸入しています。

国内の承認医機器等の有無の明示

リラグルチドを一般名とする医薬品は、国内では2型糖尿病の効能・効果で承認されておりますが、承認されている効能・効果及び用法・用量と当院での使用目的・方法は異なります。

諸外国における安全性等に係る情報の明示

米国FDAやEMA (欧州医薬品庁)において肥満治療薬として承認されています。



営業カレンダー
<<< 2025年06月 >>>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930
営業日 休診日

〒150-0031
東京都渋谷区桜丘町25-18
NT渋谷ビル3F
TEL 03-3770-3388
FAX 03-3770-3385

キッズルームのご案内
難治性疾患尋常性白斑" Clintal
Call Magazine 渋谷区ドクターズ
ドクターズファイル HiFuCa
Life is love 粉瘤(アテローム)コラム