老人性血管腫(さくらんぼ状血管腫) - 渋谷駅前おおしま皮膚科

老人性血管腫(さくらんぼ状血管腫)

体や腕・足に、赤い小さなポツポツはありませんか? それは「老人性血管腫」かもしれません。良性のできもので心配のないものですが、見た目が気になる場合はレーザーによる治療が可能です。当院ではVビームレーザーによる治療をおこなっています。

老人性血管腫(さくらんぼ状血管腫)

老人性血管腫とは

体や腕、足などの皮膚に、赤色や紫がかった小さなポツポツができることがあります。これは「老人性血管腫(ろうじんせいけっかんしゅ)」と呼ばれるもので、別名「さくらんぼ状血管腫」とも呼ばれます。
皮膚の中の毛細血管(細い血管)が増えてできる、良性(悪性ではない)のできものです。がんとは関係がなく、命に関わることはありません。

老人性血管腫の特徴

  • 直径1〜5mmほどの小さな盛り上がったできもの(盛り上がらず、平坦なものもあります)
  • 鮮やかな赤色〜暗い紫色
  • 触るとやわらかい
  • 主に胸やお腹、背中にできやすく、手足にできることもある

年齢を重ねるとともに、数が増えたり、少しずつ大きくなったりすることがよくあります。40代以降に目立つようになることが多く、「老人性」という名前がついていますが、実際には30代など比較的若い方にできることも珍しくなく、20代でみられることもあります。

老人性血管腫の原因

はっきりとした単一の原因はわかっていませんが、加齢に伴う血管の変化や、体質(遺伝的な要因)が関係していると考えられています。特別な生活習慣が原因でできるものではなく、予防法も確立されていません。

治療

老人性血管腫は良性で、がん化する心配もないため、見た目が気にならなければそのままにしておいて問題ありません。
ただし、以下のような場合は治療を検討することがあります。

  • 見た目が気になる、目立つ場所にあって美容的に気になる
  • 服やアクセサリーなどで擦れて出血しやすい場所にある
  • 短期間で急に大きくなった、形が崩れてきた、色が均一でないなど、通常と違う変化がある

当院での治療について(Vビームレーザー)

当院では、老人性血管腫に対してVビーム(色素レーザー)による治療をおこなっています。
Vビームは、血管の成分(ヘモグロビン)に反応する波長の光を照射し、周囲の皮膚を傷つけずに血管だけを選択的に治療できるレーザーです。治療後の色素沈着などのトラブルが少なく、傷跡が残りにくいとされています。1回の治療で改善がみられることが多く、麻酔なしで受けられる比較的負担の少ない治療です。

Vビームレーザーについて詳しくはこちら

※老人性血管腫に対するレーザー治療は保険適用外(自費診療)となります。できものの大きさや部位によって適した治療法は異なりますので、まずは診察でご相談ください。

副作用・合併症

Vビームレーザーによる治療後には、以下のような症状がみられることがあります。多くは一時的なもので、時間の経過とともに落ち着きます。

  • 紫斑(あざのような内出血):照射部位に紫色のあざのような変化が出ることがあります。通常1〜2週間程度で自然に消えます。
  • 赤み・腫れ:照射後数時間〜数日、軽い赤みやほてり、腫れが出ることがあります。
  • かさぶた・小さな水ぶくれ:まれにかさぶたや水疱ができることがありますが、無理にはがさなければ自然に治ります。
  • 色素沈着・色素脱失:一時的に照射部位が茶色っぽくなったり、白く抜けたりすることがあります。多くは数か月かけて目立たなくなります。
  • 再発・治療回数:1回の治療で改善することが多いですが、大きさや深さによっては複数回の治療が必要になる場合や、時間の経過とともに再び同様のできものが新しくできる場合があります。

治療後は照射部位をこすらず、紫外線対策(日焼け止めなど)を心がけてください。気になる症状が続く場合は、遠慮なくご相談ください。

Vビーム料金表

治療内容 料金
老人性血管腫(さくらんぼ状血管腫)1箇所 ¥3,000(税込 ¥3,300)
老人性血管腫(さくらんぼ状血管腫)2箇所以上 1箇所につき ¥2,000(税込 ¥2,200)

※2箇所以上の場合は、1箇所につき ¥2,000(税込 ¥2,200)となります。
 例)1箇所の場合:¥3,000(税込 ¥3,300)
   2箇所の場合:¥4,000(税込 ¥4,400)
   4箇所の場合:¥8,000(税込 ¥8,800)
※自費診療(保険適用外)です。
※初診料・再診料が別途かかります。

「血管線維腫」「ほくろ」との違い

老人性血管腫は、見た目が似ている「血管線維腫(けっかんせんいしゅ)」や「ほくろ(色素性母斑)」と混同されることがあります。それぞれ原因や性質が異なります。

できもの 特徴
老人性血管腫 毛細血管が増えてできる血管のできもの。赤色〜紫色でやわらかく、押すと血の色が透けて見えることがあります。
血管線維腫 血管と線維(コラーゲンなどの組織)が混ざってできるできもの。鼻や頬にできやすく、老人性血管腫よりやや硬く盛り上がった、肌色〜赤みがかった色をしていることが多いです。
ほくろ(色素性母斑) メラニン色素を作る細胞(母斑細胞)が集まってできるもので、茶色〜黒色をしています。血管腫のような赤みはなく、色素の色が主体です。

いずれも良性であることが多いですが、色や形が急に変化する場合は、まれに他の病気(悪性黒色腫など)との見分けが必要になるため、自己判断せず受診することが大切です。

血管線維腫やほくろについては、血管が主体の老人性血管腫とは性質が異なるため、Vビームではなく炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)による治療をおこなっています。

「これは血管腫?ほくろ?」と迷う場合も、診察で見分けたうえで適したレーザーをご提案しますので、お気軽にご相談ください。

受診の目安

以下のような場合は、念のため皮膚科を受診してください。

  • 急速に大きくなる、または形や色が変化してきた
  • 左右非対称で境界がはっきりしない、色にムラがある
  • 出血を繰り返す、なかなか止まらない

これらは老人性血管腫ではなく、他の皮膚病変(色素性病変や悪性腫瘍など)の可能性もあるため、自己判断せず専門医の診察を受けることが大切です。

よくあるご質問(FAQ)

治療は痛いですか?麻酔は必要ですか?
輪ゴムでパチンと弾かれたような軽い刺激があります。照射時間はごく短く、多くの方は麻酔なしで治療を受けられます。痛みが心配な方はご相談ください。
1回の治療で取れますか?
小さなものであれば1回の治療で改善がみられることが多いですが、大きさや深さによっては複数回の治療が必要になることがあります。診察の際に見通しをご説明します。
治療後にお化粧や入浴はできますか?
照射部位を強くこすらなければ、当日から洗顔・入浴・メイクは可能です。かさぶたや水疱ができた場合は、その部位を保護しながらお過ごしください。
保険は使えますか?
老人性血管腫の治療は美容目的の治療となるため、保険適用外(自費診療)です。
放っておくとがんになりませんか?
老人性血管腫は良性のできもので、がん化する心配はありません。ただし、急に大きくなる・色や形が変化する・出血を繰り返すなどの場合は、他の皮膚病変との見分けが必要なことがあるため、受診をおすすめします。
ほくろとの見分けがつきません。どちらか分からなくても受診してよいですか?
はい、もちろんです。老人性血管腫・血管線維腫・ほくろは見た目が似ていることがあり、それぞれ適した治療法(Vビーム/炭酸ガスレーザー)が異なります。診察で見分けたうえでご提案しますので、自己判断せずご相談ください。
また新しくできることはありますか?
治療した部位が再発することは多くありませんが、加齢とともに別の場所に新しくできることはあります。気になる場合はその都度治療が可能です。

参考文献

  1. Shen-Wagner J, Amidon J, Carek S. Diagnosing Common Benign Skin Tumors. Am Fam Physician. 2024.
  2. Buslach N, Foulad DP, Saedi N, Mesinkovska NA. Treatment Modalities for Cherry Angiomas: A Systematic Review. Dermatol Surg. 2020.
  3. Giovanni C, Marina PB, Tiziano Z. A retrospective 10 years-experience overview of dye laser treatments for vascular pathologies. Skin Res Technol. 2023.
  4. Harst K, Welzel J, Schuh S. How efficient is laser therapy for telangiectasias, spider veins, and cherry angiomas?—A study using dynamic optical coherence tomography. Lasers Surg Med. 2023.

監修医師

渋谷駅前おおしま皮膚科 院長 大島昇

渋谷駅前おおしま皮膚科 院長 大島 昇(おおしま のぼる)

筑波大学医学部卒業後、東京大学医学部附属病院 皮膚科・形成外科にて初期研修。東京大学医学部附属病院 皮膚科 助教、三井記念病院、国立病院機構相模原病院、日本赤十字社医療センター 皮膚科を経て、2014年3月に渋谷駅前おおしま皮膚科を開院。

資格・所属学会
皮膚科専門医(日本皮膚科学会認定)
皮膚科指導医(日本皮膚科学会認定)
日本医師会認定産業医
日本皮膚科学会日本形成外科学会日本美容皮膚科学会日本皮膚外科学会 正会員

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