ニキビの症状 治療方法について - 渋谷駅前おおしま皮膚科 形成外科

ニキビ(尋常性ざそう)

『anan』2288号(2022年2月22日発売)にニキビ治療に対する院長のインタビュー記事が掲載されました。

ニキビとは?

ニキビは尋常性ざそうといわれ、毛穴に皮脂が詰まり面皰(白ニキビ・黒ニキビ)や赤ニキビ、膿疱ができる病気です。

尋常性ざそう

尋常性ざそうの症状例

顔以外にも、胸や背中、お尻など全身にできます。

ニキビの原因

皮脂の分泌が活発になると、毛穴の周囲の角層が厚くなり毛穴が詰まり皮脂がたまるとニキビができます。

主な原因は3点あります。

  1. 性ホルモンなどの影響により皮脂分泌が活発になること
  2. 古い角質がつまり毛穴がふさがること
  3. 毛穴の中でアクネ菌などが増殖すること

ニキビの流れ

ニキビの治療

ニキビの原因である、毛穴のつまりを改善することが根本的治療につながるといわれています。
2008年にはアダパレンが導入され、炎症中のニキビに効く抗菌薬だけではなく、面皰に対する治療が保険診療の中で可能となりました。
また、炎症軽快後の面皰あるいは微小面皰に対しても治療をする維持療法という考えが定着しました。

外用薬(保険)

① アダパレン(毛穴のつまりを改善する)
② 過酸化ベンゾイル(毛穴のつまりを改善し皮脂の分泌を抑えアクネ菌の増殖を抑える)
③ 抗菌薬(ニキビ菌の減少させ炎症を抑える)
 ダラシン、アクアチム、デュアック配合ゲル、ゼビアックスローション

外用薬(特にピーリング効果のある①と②)は正しい使い方と正しい量によって、効果がガラリと変わります。
今上記の外用薬で治療中の方、これから治療を始める方、過去に使用したことがある方は、もう一度正しく使えているか確認してみてもいいかもしれません。

★画像をクリックするとそれぞれの外用方法を見ることができます。

内服薬(保険)

抗生物質、漢方薬、ビタミン剤

自費治療

当院では保険治療を主体としていますが、保険治療で効果が感じられない方には自費診療の併用もお勧めしています。
ケミカルピーリング サリチル酸マクロゴールピーリング、グリコール酸ピーリング、乳酸ピーリング
内服薬 ロアキュタン(イソトレチノイン)スピロノラクトン(男性ホルモン抑制剤)
レーザー Vビームプリマレーザー、レーザーフェイシャル、レーザーピール、ハイドラフェイシャル、フラクショナルレーザー(MOSAIC)
ピーリング、内服薬、レーザー等様々な治療がございます。
今年から当院に新たに導入したのが、ロアキュタン(イソトレチノイン)、Vビームレーザーです。
ロアキュタン(イソトレチノイン)はアメリカでは既に導入されていて、重症のニキビによく効くとされている内服薬です。
その効果の分副作用も多々ありますので、内服を希望される場合はしっかりとその要点を理解したうえで医師にご相談下さい。
また、レーザーを開始する場合は事前に看護師のカウンセリングが必要になります。

赤字をクリックするとそれぞれのページに飛べます。
それぞれのページに効果や副作用について詳しく記載しています。

未成年の方へ

自費治療は保護者の同意書が必要なものもございます。特に副作用が多い内服薬やレーザー治療は保護者の方と相談し、承諾を得てからの治療となります。
自費治療を新たに開始したい場合は、診察時に保護者同意書を持参していただくとスムーズに治療を開始することができます。 ↑クリックすると同意書がダウンロードできます。

Q&A

Q1 生理前に悪化する気がしますが、ニキビと生理は関係ありますか?
A ニキビはホルモン周期で増悪することが知られています。
理由は生理前はdehydroepiandrosterone(DHEA)が分泌され、回りまわってテストステロン経由で男性ホルモン受容体に結合することで、これが毛包の脂腺を活発化させ、ざ瘡の増悪を招きます。
一般的には生理開始10日前より増悪します。この時期に合わせて集中的な治療を行う場合もあります。
保険診療では適応はありませんが、このタイプのニキビには抗男性ホルモン 剤、低用量ピルなどの内服が著効することがあります。また患者様の肌質にあわせケミカルピーリング、レーザー治療が有効なこともあります。
Q2 洗顔についての注意点はありますか?
A 洗顔は重要ですが擦りすぎると増悪します。
洗顔で良い方法は石鹸の泡に顔面をくるませて、手と顔の皮膚が触れないようにする洗顔法です。
Q3 化粧品で注意することはありますか?
A 10代でも実に種々の化粧品を使用していることが多いので、化粧品歴は重要です。
「ファンデーションなど、お化粧をすると毛穴が詰まり、ニキビ改善の妨げになる」ことがあります。
可能であればファンデーションはパウダーが毛穴のつまりから考えるとお勧めです。
またご自身が使っている化粧品がノンコメドジェニックテストを通っている化粧品か調べてみてください。
大手の化粧品会社は大概そのテストをしています。
ノンコメドジェニックテスト済とは、何度も試験を重ね面皰ができにくい・毛穴がつまりにくいという証明ができたものです。
Q4 ニキビに対して適したメイクを教えてください。
A ニキビ治療に対しては生活習慣、化粧品等も治療に影響する因子の一つです。
ニキビがあっても、メイク禁止というわけではありません。
重要な点は3つです
  1. 毛穴をふさがない化粧品を使用する。
  2. ニキビを目立たなくする。アイメイクやリップメイクなどのポイントメイクによって、視線を目元や口元に集めて、ニキビから注意をそらします。
  3. 化粧品はニキビ肌用のノンコメドジェニック製品や油性成分を含まないもの(オイルフリー)または少ないものを使う。
コンシーラーやカバー力の高いクリームタイプ、リキッドタイプのファンデーションを使うことは避けましょう。
油性成分が多量に含まれていると毛穴をふさいでしまうため、ニキビを悪化させる原因になります。パウダー系がおすすめです。
またニキビ痕に対する化粧品としてイエロー系のものを使用すると、褐色調が目立たなくなります。
Q5 生活習慣で気を付けることはありますか?
A 【 食事 】
チョコレートを含め、食事特定の食品がニキビを改善または悪化させるという根拠はありません。
1日3食の規則正しい食生活を心がけましょう。便秘はニキビの悪化因子であるため食物繊維の
多い食事、またビタミンB群は皮脂の分泌を抑制しますので、多めにとるとよいでしょう。
【 頭髪 】
額に頭髪がふれないように、ヘアピンやヘアバンドで前髪を上げ、髪をまとめましょう。
【 入浴・シャワー 】
毎日の入浴・シャワーで肌を清潔に保ちましょう。ニキビは、顔だけではなく胸元や背中にもできることがあります。
リンスやトリートメントなどが首元や背中に残らないように、洗髪後に顔や体を洗いましょう。
【 睡眠 】
睡眠不足は体調不良の原因になり、ニキビの悪化につながりますので、十分な睡眠をとりましょう。
【 ストレス 】
ストレスはニキビの悪化因子です。疲れをためないよう、自分なりのリラックス法でストレスの少ない生活を送りましょう。


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